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02.いっぽ前進
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「ルナ、ほらメシ。」
「にゃー。」
クラスメイトの安藤陽汰が拾った拾った猫をうちで預かるようになって早一週間。
猫ことルナは最初に感じた通りやはりおとなしい性格で、手間がかからなくて非常に飼いやすい。
エサはきちんと食べるし、トイレは毎回決まった場所でする。
そして、時々じゃれついてきて愛嬌もあった。
「これから学校行ってくるから留守番、な。」
そう言って頭を撫でれば可愛らしくひと鳴きするルナ。
なんだかんだこの猫に癒されてる自分がいた。
あれから、安藤とは学校で時々話すようになった。
とは言っても安藤から話しかけてくることはほとんどなくて、俺が1人でボーッとしてると人目を盗むように声をかけてくることがある程度。
安藤は俺と話すことで目立つのを避けている様子だった。
話題のほとんどがルナのことで、写真を見せてやると前髪で隠された安藤の顔が僅かに綻ぶのがわかった。
そんなに喜んでもらえるのならとルナの写真をたくさん撮った結果、最近じゃ携帯の写真フォルダが猫の写真で埋め尽くされつつある。
携帯の容量が圧迫されないうちに、写真を現像してアルバムでも作ろうと思う。
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