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はち。
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*
「……お星様……。」
静かな部屋の中で、僕の小さな声が響く。
その声は震えていて、とても情けないものだった。
「………おね…が、い……しま…す……」
瞳から落ちる暖かな雫
ポタポタと止まることのないソレは、僕の手の甲を濡らしていくーーーーーー
「……どうか…ぼくから……
僕から好きな人を…とらないでくださいっ……」
一度も叶ったことのないお星様。
今日だって、僕の願いごとを叶えてはくれなかった。
だけど、
それでも願ってしまうのは、
"ねぇ、叶。毎日お星様にお願いごとをすると、その願いは必ず叶うのよ"
母がくれたあの言葉が
僕の心に強く残っているからなのかもしれない。
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