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僕は、どうしてか聞けなくって、ただただ“はい”と返事することができない。ここまで僕を心配してくれて、彼の本当の目的がなんなのかを知るのが僕は怖かった。
「そろそろ、帰ろっか。送っていくよ。」
そう言った夕夜くんは、立ち上がってすたすたと歩き始めた。僕もそれを追いかけるように立ち上がり、彼を追った。
さっきまで赤く染まっていた空が、今や星と言う名の宝石が空に散らばっていて、幼かった頃の優と僕がみた空みたいで、あの日にまた戻りたいと思っていた。あの頃に戻れるのならなんて幸せなんだろう。ずっと優といれるあの日に。
いつ頃だろう、あんなに一緒にいた僕たちがこんな友達とは呼べない関係になってしまったのは。優から離れていった。理由はわからない。
会話をしないまま、僕たちは、いつの間にか僕の家のすぐそこまで歩いていた。だんだん家に近づいてきてるうちに、僕は、人影に気づく。
その人影は優だった。
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