アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
変なアイツ 2
-
……あ、あれ、誰も応答してくれないなんて
変だ。
なにかあったんじゃないかと思いながら
もう一回、インターホンを押してみるが、
やはり誰も応答してくれる兆しはなかった。
困ったなとベル君と共に家を見上げていると、ベル君はため息をついた。
ん……、溜息?と下方にいるベルを見るが、
本人は知らん顔でドアの低い位置に手を置く。
すると、驚いたことに
暗証番号を入れるそんな装置が出てきて、
ぎょっと俺はその様子を見る。
い、犬に暗証番号なんて入れられるの!?と
疑心暗鬼に見守る中、
ベル君はこんなの大したことないと言った顔で上手に自分の爪で番号を押していく。
押し終わったのか、
俺の方を可愛らしい表情で見つめて
ワンッとまた一吠えすると
同時にドアが開いた。
「い、犬にこんなことがッ!やっぱりお金持ちの犬はち、違うんだなっ!!」
ハイスペックなお犬様に感動していると、
ベル君は照れたように
ふいっと俺の方から目をそらし、
家の中を案内にするように前を歩いてくれる。
「……お邪魔しまーす」
俺は若干、おどおどしながらも
ベル君についていくと、
突き当たりの部屋でベル君は立ち止まった。
何かあるのだろうかと首をかしげながら
不自然に開けっ放しになっている部屋を
覗くと、
「な、なんじゃこれっ!?」
人と思わしき物体が倒れているし、
せっかくの広い部屋なのに
ほとんどが紙くずと段ボール箱で
埋まっている。
それになんだか変な匂い
言葉にするなら、
腐卵臭が部屋中に漂っていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
2 / 28