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その後、母さんの実家の方の高校に通って、
初恋も初体験も経験して。
このままこっちで勉強して、
東京の大学に行こうと考えていた。
僕は高校生になってから身長が伸び、
女の子にもよく声をかけられていたから、
自分に自信がついていて、
東京に行っても通用するんじゃないかとか、
そんなことを思っていて。
でも、高校二年生の夏休み、
僕は母さんの実家から、
父さんがいる生まれ育った街へと戻ってきた。
母さんの再婚などいろいろあって、
居づらくなったのもあったけど、
久しぶりに電話してきた父さんの声が弱々しかった、というのが一番の理由だ。
……まあ、それは罠で、実際に父さんに会ったら凄くピンピンしていたのだけど。
僕は肩透かしをくらった感じを受けながら、
戻ってきたついでに、
街を歩くことにした。
その時、会ったのだ。
見慣れない高校の制服を着た、ユキトくんに。
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