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柳瀬は半年前にうちのクラスに転校してきた。だから、家が近いなんて全然知らなかった。
「何してたの?」
「桜、見てた」
「ふーん」
柳瀬は俺の隣に来ると、しだれ桜を見上げた。桜の花びらが、柳瀬の頭に降る。
「じいちゃんに聞いたんだけどさ、」
「うん」
「ここのスーパー、昔神社でさ、その名残で桜があるんだって。それで、ここで告白すると、」
「二人は結ばれる?」
「そうそう。ていうか、桂木の方がここ長いんだし知ってるよな?」
柳瀬が笑う。
柳瀬のその、笑顔が好きだった。無邪気に笑う姿が好きだった。
柳瀬は、俺の初恋だ。
その証拠に、さっきから普通にしてるけど、心臓のドキドキは止まらない。
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