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…………見惚れてしまった。
オレの部屋で、見ず知らずの男が上半身をさらして煙草を吸う、やたらと色気のある仕草に。
「……シツレイシマシタ」
オレはなんとも言えない感情と共に、その男に謝罪をし、ゆっくりと部屋の扉を閉めようとしたんだけど……。
扉の間から伸びてきた手に捕まってしまった。
知らない男の胸にもたれかかるように抱えられ、男の素肌にびっくりしてオレはドキドキしてしまう。アロマだと思っていたあの甘い香りの正体は、この男のものだったんだと気がついた。
男はオレの耳元で囁く。
「兄ちゃんじゃなくてごめんね?星くん」
耳にかかった吐息がくすぐったくて、オレは知らない男を睨みつけた。
その男はニヤッと笑いながら、煙草を咥えなおして煙を吐く。
え、誰?!
なんでオレの名前知ってるの?!
なんでオレの部屋にいるの?!
なんで勝手に煙草吸ってんの?!
なんでちょっといい匂いなの?!
なんでなんでなんでぇー??!!!!
というよりなんでこの人、服着てないのっ?!!!!
オレの頭がフル回転しても答えなんて出てこない。
んーっと、考え込んでいるオレの手をとり、男は笑いながら言う。
「とりあえず、部屋入ろっか。星」
「待って?!ここオレの部屋!!」
男はオレを部屋に連れ込もうとする。
オレはその手を振り払おうと力を入れるけど、びくともしない。
「つべこべ言ってねぇーで、こっち座れ」
なんなのこの人?!
さっきと口調変わってるし、強引だし、力強いしっ!!
男に半ば強引に連れられて、オレは自分のベッドに座り込む。男はオレの前で、椅子に腰掛けて足を組み、吸っていた煙草をキューブ型の携帯灰皿へ押し込んだ。
「アンタなんなんですかっ?!」
オレは訳がわからなくて、男を睨みつける。
「お前が知りたい事、全部応えてやってもいいけど、その代わり……お前はこれから俺の言う事、なんでもきけよ。今日からお前は俺のいいなり、因みに拒否権はねぇーから」
「はぁ?!」
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