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俺はとりあえず煙草を吸う為、今度こそ光の部屋へと移動した。
シルバーのジッポで煙草に火をつける。
あぁ、うめぇー。
……甘い匂いねぇ。
この煙草に変えたのは最近なんだけど。
小さい頃、よく食べていた板ガムの味に似ているこの煙草が気に入って、今まで銘柄をよくかえていたけれど、最近ようやくコイツに落ち着いた。
煙草の銘柄を頻繁に変える人は、浮気性なんだよーって光が言ってたな。
浮ついた感情で、付き合った事は一度もないんだが。
むしろ全てに冷めていたか。
昔から人に興味にねぇーし。
こっちが興味なくても、勝手に向こうから寄ってくるし。皆んな興味があるのは外見だけだったけど。
栗色の髪も目の色も、ただ色素が薄いだけで生まれつき。純日本人なのによくハーフ?と聞かれたもんだ。
思春期になれば、女達は俺をブランド品みたいに扱った。皆んなに自慢出来るから雪夜と付き合ったとか、顔がいいからとか、そんな感じで。
そんな女達は、俺の外面ばかり気に取られて、内面なんてどうでもよかったんだろうな。
俺も別にどーでもよかったし。
ちゃんと相手をみていなかったのはお互い様だ。
……二重人格か。
星には否定したが、似たようなもんなのか?
人と付き合いやすいように、少しずつ内面がバレないように塗り固めていったら、こんな性格になっちまった。
基本的に初対面の奴には、優しくするって決めてたんだけどなぁ。
煙草を咥え、思い出すのは星の事。
『星……お前、光が好きだろ?』
?!!!!!!!!!!!
光の事を言った時、星の瞳がぐらりと揺れていた。
あの表情を、俺だけのモノにしてみたい。
イジメぬいて俺だけにみせる表情をみてみたい。
光へ向けられている特別な感情もなくなる程、俺に……って何考えてんだ。
とりあえず。
今日から星は俺のオモチャちゃんだけど。
光に言ったら殺されるな。
あぁー俺、性格悪りぃ。
そんでもって気持ち悪りぃ。
そう思いながらも。
俺は星の事を考えて、自然と笑みがこぼれていた。
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