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「女関係で良い事あったでしょ?」
チッ……。
光は相変わらず鋭い。
昔から光は人のイヤなとこばかりをついてくる。
「んな事ねぇーよ」
「嘘だね。ユキちゃん、良い事あると伸ばした襟足を触る癖があるから」
「お前は俺に優しくないくせに、そういう所はみてんだな。でもなんで女関係って言い切れんの?」
「それは俺の勘だけどね」
我ながら勘が良いダチを持ったもんだ。
でも、残念。
………今回は女ではない。
俺も良くわかんねぇーけど、強い言うなら恋愛関係?
「詳しい事聞きたいから、今から呑みに行こ。ユキちゃんっ!」
詳しい事って、何をどう話したらいいんだよ。
てかなんかすっげぇー、イヤな予感しかしねぇー。
「お前まだ3時だぜ?おやつの時間だろ?」
「駅前の雑貨屋さんで、可愛いおかめインコのぬいぐるみが売ってるの。まだ俺、ユキちゃんから誕生日プレゼント貰ってないから。ユキちゃんすっかり俺の誕生日忘れてたでしょー?」
そう言って上目遣いで俺を見る光。
てか、光っていつ誕生日迎えてたんだ?
少しだけ頭の中で考えてみたけど、興味ねぇーヤツの名前すら覚えられない俺が、ダチの誕生日なんか覚えているワケがなかった。
「とりあえず誕生日プレゼントを買ってくれと?」
「そういうこと。駅前でデートして、その後呑みに行けば丁度いいでしょ?あ、分かってると思うけど。ユキちゃんの話を俺が聞いてあげるんだから、もちろんお代はユキちゃん持ちだよ?」
「お前が勝手に聞きてぇーだけだろうが」
「んー?なーに?聞こえなーい?」
……本当、計算高い男だコト。
光の何処かキラキラ輝く王子様なんだか、誰か俺に教えてくれ。見て呉れだけの家来に冷たい、ただのわがまま王子じゃねぇーかよ。
星は光の何処かいいんだ?
俺には理解できねぇー。
「まぁ、いいや。んじゃ駅まで行くか」
「楽しみだねっ。ユキちゃんっ!」
……俺は全然楽しみじゃねぇーよ。
俺はるんるん気分の光を連れて、駅前の雑貨屋まで向かう事になった。
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