アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
3-3
-
オレが席に座ると、西野君はオレのところに寄ってきた。
「まだ、学校始まったばかりだし、同じ中学の子が1人もいなかったからボク話す人いなくて………。青月くん、すごくかっこいいからお友達になりたくて。いきなり声かけてびっくりしたよね?」
西野君は照れくさそうに、オレにそう言ってくれて。
かっこいいなんて初めて言われた!!!!
すっごい嬉しいっ!!!!
どうしよう………。
「ありがとう。よろしく西野君」
お互い挨拶を交わしていたら、予鈴が鳴ってしまった。
今日はクラスの人の自己紹介とか、まだクラスの生徒の事なんかよくわからないのに、学級委員とかを決めて席替えをした。
オレは西野君の後ろで、列の1番後ろの席になった。
さっきまで1番前の席だったのに。
でも、1番後ろだと皆んな見渡せるからいいかも。西野君とも近くになったし。
それにしても西野君って小さいなぁ。
オレの事カッコいいって言ってくれたし。
でも、どんな風にカッコ良く見えたんだろう?
んー、オレが思うかっこいい人って誰かな?
『……俺の全部、お前に教えてやるよ』
アーモンド色の瞳に栗色の髪が、なんかすごくかっこよく見えたんたんだよなぁ……。
ってなんで白石さんが出てくるの?
え?オレがかっこいいって思う人って、白石さんなの?
でも白石さんってかっこいいって言うより、なんていうか……………エッチな感じ?
大人の色気というか。
煙草を吸う仕草も、ニヤリと笑う表情も、耳元で囁かれる声も、あのブルーベリー味のキスも………。
よくわからないのに。
オレはドキドキして。
なんだかとても恥ずかしくて。
白石さん、写真送ったのに返事くれないなぁ。自撮りも桜も、ちゃんとやり直して撮って送ったのに……。
1日中白石さんの事を考えていたら、あっという間に今日の授業が終わってしまった。
はぁ………。
「青月くん、大丈夫?」
大きなため息をついたオレをみて、西野君が心配そうに聞いてきてくれた。
「あぁ、ありがとう。大丈夫です」
「来週から本格的に授業開始だね。また来週」
「うん、また来週」
オレは西野君にそう言うと、鞄を持ち弘樹が待つ校門へと向かう。
結局、学校にいる時間に白石さんからの連絡は来なかった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
33 / 917