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白石さんは運転しながら、俺の質問に真面目に応えてくれる。昨日の印象と、また違う白石さんだった。
「あの、優さんってどんな人なんですか?」
「優は…………なんというかthe眼鏡男子」
「はぁ?」
「んー今だと、インテリメガネだな」
「友達にその言い方、酷くないですか?」
「酷くねぇーよ。お前も見ればわかる」
兄ちゃんの友達って変な人ばっかりなのかな?
オレは真っ暗な外の景色を眺めながら、兄ちゃんと白石さんと、そのインテリメガネさんを頭の中で並べてみる。
なんかキラキラオーラが半端なさそう。
「………俺も、お前に聞いていい?」
頭の中で妄想していたオレに、白石さんが聞いてきた。
何を聞かれるんだろうと少しだけ緊張する。
「どうぞ……」
「お前が光を好きだって思い始めたのは、いつから?」
誰にも話した事のないオレの思い。
こんなの話していいのかな……。
オレは戸惑いながら、ゆっくりと話し始めた。
「………好きだって気付いたのは、小学6年生くらいの時。オレは小さい頃から人見知りで、人形だってからかわれてて。でもいつも兄ちゃんが守ってくれてたんだ。周りも、兄ちゃんに注意されるとすぐ謝ってくれてた。兄ちゃんは、せいが悪いんじゃないって言ってくれて。その時の兄ちゃんの笑顔が忘れられなくて。オレ、兄ちゃんの事が好きなんだって自覚したんです………」
「ふーん」
「オレ、悪口しか言われた事ないから、人にそんな興味なくて。でも……そんなオレが始めて好きだって思えたのが兄ちゃんなんですよ」
「そんで?」
「………兄ちゃんが好きだって気付いて。でも、兄ちゃんは男で、俺も男で兄弟で。だから好きって言っちゃいけないんだって。白石さんに言い当てられて、すごくびっくりしました。でも正直、白石さんにしかこんな事……話せない……」
「お前が話したい時に話してくれりゃーいい。お前は俺に逆らえねぇーけど、話くらいいくらでも聞いてやるぜ?」
「あ、ありがとうございます」
なんだろう。
今日の白石さん、なんか優しい?
「………お前、今日なんでショップに来た?すげぇーびっくりしたんだど」
「オレもびっくりしましたよ?弘樹に買いたい物があるから付き合って欲しいって言われたから、オレは付き添いで寄っただけ」
「弘樹ってお前のダチか?」
「うん」
「その弘樹ってヤツには、光みたいな気持ちにはならねぇーの?」
白石さんは、なんでそんな事聞くんだろう?
「弘樹は幼稚園の頃から一緒だから。なんか勝手に一緒にいるのが当たり前って感じで。弘樹もそれなりにオレの事庇ってくれたりしたけど、弘樹には兄ちゃんみたいな気持ちにはならないですよ?」
「ふーん……んじゃ、本当にただのダチか」
白石さんはそう言うと、車を止めた。
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