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「お前、明日の朝メシ何食いたい?」
「朝ごはん?」
「そう。明日は俺、時間あるから一緒に作ってやってもいいかなぁーって」
白石さんはそう言うとふわりと微笑んでくれる。
優しいその笑顔に、オレは小さい声でぼそりと呟いた。
「……オムレツ」
「ふーん、オムレツね」
小さく言ったオレの声を、ちゃんと聞き取ってくれる白石さんって凄いと思う。
「卵あるし、一緒に作ってみっか?」
「え?いいんですか?!」
「食いたいんだろ?」
「うんっ!」
今まで何回か挑戦した事はあったんだけど。
綺麗なオムレツの形にならなくて、結局いつもスクランブルエッグにしてしまうオレ。
白石さんが作ってくれるオムレツ。
あれだけ手慣れた感じで料理出来てたから、きっとオムレツも綺麗に作れちゃうんだろうなぁ。
「星、オムレツ楽しみなのはわかったけど。いい子は早く寝ないとな」
白石さんはオレを見てクスッと笑うと、いいからもう寝ろって頭を撫でてくれた。
ん?あれ?
オレ、ソファーで寝てた気がするんだけど。
「オレ寝てたところを、白石さんに起こされた気がするんですけど?」
「あぁ?そうだったか?」
白石さんは知らばっくれると、ソファーにドサッと横になった。
「あ、オレがソファーで寝ます。白石さん、仕事で疲れてるでしょ?」
仕事してオレ迎えに来てくれて、きっと全然休めてないよね?白石さん。
「んな事気にすんな。それとも一緒にベッド入って、さっきの続きしてやろーか?」
白石さんはニヤっと笑う。
「あの、えっと………大丈夫です」
「そりゃ残念、電気消すぞ」
「白石さん、おやすみなさい」
「ん、おやすみ」
オレはベッドで。
白石さんはソファーで。
部屋の電気が消えると。
オレはすぐに眠りについてしまった。
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