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ランは俺がよく行くバーのオーナー。
年齢不詳のオカマ野郎。
初めて店に行った時、良い男ねとランに口説かれてから、よく話すようになった。
『貴方が本気で誰かを好きになった時は雪夜、貴方から連絡してね?待ってるわ』
ある時、そう言われて連絡先を知った。
本当に俺から電話をかける事になるとは思ってなかったが。
ランに全てを話し終えた俺は、煙草に火をつける。
『変態。最低。クソ野郎!!!!!!』
「お前なぁ、さっきまで俺の事好きとかなんとか言ってたじゃねぇーか」
『オカマを怒らせると怖いのよっ!!』
「ごめんなさーい」
『でもあの光ちゃんの弟君って事は、雪夜、光ちゃんに殺されても文句言えないわよ?』
「やっぱり?でも気に入っちまったもんはしょうがねぇーじゃん」
『しかも弟君、光ちゃんのことがまだ好きなんでしょ?なのになんで雪夜が手出してんのよっ!!』
「いやー、あまりにも可愛いから。それにアイツ嫌がるどころか感じてたし」
『そういう問題じゃないわよっ!!会ってまだ2日でしょ?!まだ高校生の何も知らない男の子にっ!!しかも弱味握って脅してまで、その子と繋がろうとするなんて。貴方、重症ね』
「…………………………初めて、俺から触れたいって思ったんだよ」
『雪夜……』
「変態なのも、最低なのも、クソ野郎なのも分かってんだよ。でも止めてやれなかった。アイツに触れたくて……………俺から求めるのはアイツだけなんだ」
『………電話越しに、そんないい声で告白しないでもらえるかしら?』
「あぁ?」
『いくら最低でも、惚れ直しちゃうでしょ』
「うるせぇーよ」
『明日、時間があるなら弟君と2人で店にいらっしゃい。どうせ今、貴方の所にいるんでしょ?料理に興味があるならきっと良い子だわ。貴方の惚れた相手を見ておきたいし。単純に私、その子に興味あるから』
「とって食うなよ」
『それはどうかしら?』
「………クソオカマ野郎」
『そんな事言うと、弟君を満足させてあげられる男同士のやり方、教えてあげないわよ?』
「………明日、家出る前に連絡入れる」
『それでいいのよ』
「ラン……ありがとな……」
『明日、待ってるわ』
ランはそう言うと電話を切った。
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