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お皿の上にはきれいな形のオムレツが出来上がっていた。
白石さんって本当すごいなぁ。
料理してる白石さんってすごくかっこいい。
手際も良くて、余裕があって。
「さて、んじゃ星もやってみるか?」
「オレ、出来るかな?」
「やってみなきゃわかんねぇーだろ?」
白石さんにそう言われて、オレはフライパンを握る。熱したフライパンに卵を流し入れて、白石さんがやっていた様に卵をフライパンの奥に寄せた。
ここまでは家でも出来るんだけど………。
オレはフライパンの柄を持ち上げて、トントンとやってみるが、卵はうまく回らない。これじゃあスクランブルエッグになっちゃうっ。
「白石さん………卵が回らない」
オレは悲しくなり、白石さんに助けを求めた。
「んな顔すんな、大丈夫。叩く場所が悪いだけだ」
そう言って白石さんはオレの後ろに立って、手を添えるとトントントンとフライパンの柄を叩いてくれる。
「あ、回った。すごいっ」
白石さんが教えてくれたおかげでオレはなんとかオムレツの形に仕上げる事が出来た。
「出来たっ!!」
初めて失敗してないオムレツだっ!!
白石さんが色々と用意してくれて、テーブルには見事なモーニングセットが完成した。
「いただきますっ」
「いただきまーす」
2人並んでソファーに座り、手を合わせる。
「白石さんっ、パンもオムレツもとっても美味しいです!!」
ハード系のパンからは香ばしい香りがして。トロトロでふわふわのオムレツは、本当に美味しくて。
オレ、今すっごい幸せっ。
「星のオムレツはちょっと火が通り過ぎたな。食べてみるか?」
白石さんはそう言うとオレの口に、一口サイズにしたオムレツを放り込む。
「んー、本当だ。オムレツのトロトロさがなくなっちゃってる。やっぱり難しいですね」
白石さんが作ってくれたオムレツと全然違う。家で練習しなくちゃ。
「お前の作ってくれたサラダとスープ、すげぇー美味い。ありがとな」
自分が作った料理を美味しいって言ってもらえるのって、やっぱりすごく嬉しいなぁ。オレ、今きっと顔赤い。
「そういえば、お前今日時間あるか?」
白石さんにそう言われて、少し考える。
弘樹の家に泊まる時は、そのまま夜ご飯もご馳走になって帰る事が多いから、9時くらいまでなら時間あるかな?母さんには連絡しなくちゃ。
「今日は家に帰るつもりでいるから、夜9時くらいまでなら時間ありますよ?母さんに連絡すれば大丈夫です」
「なら、連れてきたい場所があるんだけど」
どんな所だろ?
白石さんの言う事は絶対だから、オレに拒否権ないし。それに今は美味しいオムレツ食べて気分いいし。
「いいですよ?基本的にオレに拒否権ないですし。それに、こんなに美味しいオムレツ食べさせてくれたから」
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