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「ここが、ランの店」
ランさんのお店はログハウスのような、小さなコテージのようなとってもお洒落な外観だった。
あれ?お店閉まってる?
「白石さん、看板がcloseってなってますけど」
「あぁ、気にすんな。開いてっから」
白石さんはそう言うと、お店のドアを開けてくれた。
「おじゃまします……」
お店の中はアンティークな感じで、褐色のライトが落ち着いた雰囲気を演出している。とっても素敵なお店だ。
「………気に入ったか?」
白石さんはオレの耳元でそう囁くと、ふわりと微笑んでくれる。
「はいっ!とっても素敵なお店ですね」
オレがそう言うと、カウンターの奥からすごく美人なお姉さんが出てきた。
もしかして…………。
この人がランさん?
「待ってたわよ、雪夜」
雪夜?
あ、白石さんの事か。
「久しぶりだな、ラン」
やっぱりこの美人さんがランさんなんだ。
兄ちゃんが騒ぐのも納得する。白石さんにオカマだって言われてなかったら、絶対男の人だってわからないもん。
オレは白石さんの隣でぺこりとお辞儀する。
「………貴方が光ちゃんの弟の星ちゃんね?」
「え?なんでオレの事知ってるんですか?」
「雪夜からある程度の事は聞いてるわ。今から6時までは貸し切り状態だから、ゆっくり話しましょう?」
「ただ、この店の準備時間なだけだろ」
「その時間に合わせてわざわざ来たのは何処の誰かしら?それより星ちゃん、料理は好き?」
「……好きです」
オレは小さい声でこたえる。
「今日はメニューにないものでも、貴方が食べてみたいものを言ってくれれば、私がご馳走するわ。雪夜と2人、楽しい時間を過ごしていってね」
ランさんはそう言ってオレにウインクしてくれた。
「………………黙ってりゃ綺麗なのに」
白石さんはオレの隣でそう呟きながら、カウンター席に座ると、オレにメニューを見せてくれる。
メニューはとても美味しそうな料理やドリンク、スイーツ等が写真付きで載っていて、オレはどれにしようか迷ってしまう。
「ロコモコもオムライスも食べたいし、パスタもいいなぁー。でもパンケーキも食べてみたいし。あ、このマラサダってのも美味しそうっ!!」
「そんなに迷うなら、とりあえず今日はランにお任せプレートでも作ってもらえ。またいつでも連れて来てやっから」
白石さんはそう言うと煙草を咥えた。
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