アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
6-6
-
「雪夜はコレね、星ちゃんもとりあえずレモンペリエでいいかしら?」
ランさんは、カットされたレモンがのったグラスとおしぼりを白石さんとオレの前に置いてくれた。
「サンキュー」
「レモンペリエっていって、ただのレモンの香りがする炭酸水よ。雪夜はうちに来ると必ず最初にこれを頼むの。さて星ちゃん、食べたいものは決まったかしら?」
「食べたいものが色々あり過ぎて、なかなか決まらねーから、ランのお任せでワンプレートにしてやって」
白石さんはそう言うと煙を吐く。
「すみません。どれも美味しそうで1つに決められなくて…………ランさん、迷惑じゃないですか?」
「迷惑なんかじゃないわ、お安い御用よ。雪夜、貴方は?」
「俺もお任せで」
ランさんは、少し待っててねっと言って奥の厨房に入っていった。
「ランさんって本当に美人なんですねー、オレびっくりしちゃいました。兄ちゃんが騒ぐのもわかります。女性にしか見えないです」
「見た目が綺麗でも、中身はただのオカマ野郎だけどな」
「白石さんって、こんな素敵なお店に中学から来てたんですよね?羨ましいなぁ」
「兄貴が俺の誕生日に旨いもん食わせてやるからって言って、連れてこられたのが中2ん時。その時、ランに良い男ねっていきなり話しかけられた」
「中学生の白石さんが、ランさんにナンパされたって事?」
「まぁ、そういう事だな。いつでも来てね。貴方が来てくれるならお代はいらないわってランに言われたから、本当にいつでも来てやってた」
「えっ?じゃあ今もっ?!」
「流石に雪夜が高校に入った頃くらいからは、ちゃんとお代は頂いてるわよ」
カウンターの奥からそう言って出てきたランさんの手には、ワンプレートのお皿が2つ。
4つに仕切られたお皿の上には、オムライスとハンバーグ、クリームパスタとサーモンのカルパッチョがキレイに盛られていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
63 / 917