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少しの沈黙の後、舞っていく桜を眺めながら、白石さんは煙草を咥えて言った。
「ファーストキスはともかく、優しくされんのは光にいくらでもされてるだろ?……お前は光が好きなんだろ? なら俺が誰と何処でどうしてようと、お前には関係ないんじゃねぇーの?」
そうなんだけど。
そうじゃなくて。
「………白石さんは、オレが拒否権ない代わりに、全部教えてくれるって。白石さんの全部、教えてくれるって言ったじゃないですかっ!!」
オレは何が言いたいんだろ。
さっきまで、あんなに幸せだったのに。
美味しいご飯食べて。
ランさんと白石さんと楽しく話して。
なんでこんなに………。
オレは切なくなって唇を噛む。
「お前はさ、俺を煽ってどうしたいの?」
白石さんはそう言うとオレの頭に手を回した。
コツンとお互いの額があたる。
煽るってどういう事?
「オ、オレはっ、そんなつもりで言ったんじゃ……」
「なら、なんで真っ赤になってんの?」
「っ?!」
アーモンド色の瞳に見つめられて。
「………星?」
「ここ、公園……」
「知ってる」
「人……いる」
「いねぇーよ」
「オレ、男……」
「だから?」
「白石さっ……んっ?!」
甘く。
触れた唇は温かくて。
なんで。
ドキドキが止まらない。
オレが好きなのは。
……………誰?
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