アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
6-13
-
雨はザーッと音を立て降ってきた。
あっという間にずぶ濡れになったオレ達は、なんとか車まで辿り着く。
繋がれていた手は離され、オレは車内へと押し込まれた。白石さんは車のエンジンをかけて暖房を入れてくれる。
そんな白石さんの髪からはポタポタと、雨の雫が落ちていた。
ふわふわの髪は雨に濡れてしっとりと艶があり、薄いカットソーは身体にぴったりと張り付いている。
水も滴る何とやら………。
「白石さん………ずぶ濡れ」
「お前も、ジャケット意味なかったな」
「オレは大丈夫です……ジャケットあったおかげで、そんなに濡れてないから……」
頭から腰ら辺まではそんなに濡れてない。
そこから下はびしょ濡れだけど。
「………寒くないか?」
「大丈夫です………」
本当は少し肌寒い。
「嘘………」
ぐっと手を引かれて、オレは体勢を崩し白石さんの胸に倒れ込む。
バサリとジャケットが足元に落ちる音がした。
「………ついてんじゃねぇーよ」
そっと耳元で囁かれる。
雨に濡れた身体は冷たくなっている筈なのに。
白石さんを温かく感じて。
顎を掴まれ上を向く。
濡れた髪からはどちらのものかわからない雨の雫がぽたりと落ちた…………。
「んっ………ッ……はぁっ………」
強引に奪われる唇。
寒く感じていたオレの身体は一瞬で熱を持つ。
「しらっ……ンン……ッ」
さっきの話が本当なら。
オレが本当に白石さんの初めての人なら。
オレは………。
「はぁっ……ッんん…っ」
角度を変えて何度も交わる唇。
息を吸う事も出来ずに、飲み込みきれない唾液が口のはじから零れ落ちる。
「あっ………はぁ……はぁ……」
そっと離れた唇から。
聞こえてきたのは……………。
「悪りぃ…今日、お前を帰してやれそうにない」
そんな白石さんの言葉だった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
70 / 917