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フリーズしている星に光はザックリと、ことの経緯を説明していった。
俺は星を抱き締めたまま、黙って話を聞いている。
「………せいが俺の事好きなのはずっと前から気付いてた。でもせいが好きなのは、お兄さんとしての俺であって、男としての俺じゃない…………」
「え?でも、オレ兄ちゃんの事ずっと……」
「せいはその事に気付いていないだけだったんだ。俺に対しての好きは尊敬と憧れ。恋とか愛とか、そういう好きじゃないんだよ……」
時折鼻をすすりながら、星は光の話しを聞いていた。
「だからせいにね、本当に好きな人が出来た時。俺への想いがせいの気持ちの邪魔にならないように、ユキちゃんに頼んで協力してもらったんだ」
光には光なりの想いがある。
星を大事に想う兄貴としての光の考え方。
「ユキちゃんがせいと関係を持っている事もちゃんとわかってるよ。その上で、せいにはちゃんと自分の気持ちに気付いて欲しかったんだ。酷いやり方をしてごめんね。でも、せいはちゃんと自分で気づく事が出来たね。せいが選んだ相手は俺じゃない。今、せいを抱き締めてくれてるのは誰かな?」
星はゆっくりと俺の名前を呼ぶ。
「…………白石さん」
「それがせいの本当の答えなんだ。色々素っ飛ばして、手荒い真似をして本当にごめんね。でも俺、せいの事は大好きだよ?兄弟として。それは俺もせいも同じなんだ」
せいはゆっくりと頷いた。
「あ、ユキちゃんはせいの事、セフレなんて思ってないから安心してね?女の人を抱いていた事は嘘じゃないけど、来る者拒まずの付き合いだったから。基本的にユキちゃん人に興味ないし。でも、そんな男が夜中にわざわざ俺の所に来たんだよ、笑っちゃうよね?」
光は俺を見てクスクス笑う。
「お前、それは言うな」
「…………ユキちゃんは俺にせいへの想いを話してくれたよ。せいの為を思って、包み隠さず全部ね。独占欲の欠片もなかった男が、キスマークもつけちゃうくらい、せいの事を離したくないんだよ?まだ出逢って3日くらいなのに、どうしたらそんなに想えるのってくらいユキちゃんはせいに惚れてる。せいはその気持ちに応えてあげられるかな?」
光の言葉に星は真っ赤になっていく。
「あ、あの………えっと………」
つーか。
俺の事勝手にペラペラと喋るんじゃねーよ。
「まぁ、その辺はお互いよく話し合って。俺はユキちゃんもせいも大事だから2人に幸せになって欲しいよ。兄としても友達としてもね」
「光………」
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