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ランさんのお店の個室はとっても居心地がいい空間で、真ん中にあるテーブルを囲うように、ふかふかのソファーが2つあり本当に小さいお部屋みたいだった。
そんな居心地の良い空間で。
「ランちゃーんっ!」
「光ちゃーんっ!!」
綺麗な人が2人揃って、キャーキャー言いながら両手を振り合っている。
どっちも男なんだけど……。
そんな2人の姿を腕組みして眺めているのは、オレが大好きな白石さんと。初めてみるけど、とっても頭が良さそうなインテリ眼鏡の優さん。
なんか。
皆んなキラキラオーラが半端ないっ!!
今更ながらに兄ちゃんの綺麗さと、白石さんのカッコよさに見惚れてしまう。ランさんは本当に女の人の様だし、優さんはとっても落ち着いていてクールな感じで。
オレ、こんな人達と一緒にいて良いのかな。
オレは急に寂しくなって、隣に座っている白石さんの服の袖をキュッと引っ張った。
「ん、どうした?」
ふんわり笑ってオレの方を向いてくれた白石さん。
「あの、なんか……皆んなキラキラしててオレ、ここにいて良いのかなぁって………」
オレが小さい声でボソっと話しても、白石さんはちゃんと聞いてくれていた。
「気にすんな。俺から見たら、お前が1番キラキラしてっから」
オレの耳元でそう囁いた白石さんを、兄ちゃんは見逃さなかったらしく……。
「ランちゃんっ!!変態っ、変態がいるっ!!」
「雪夜ー、そんなエロい顔でこっち見ないでぇー!」
オレは自分が言われてる訳じゃないのに恥ずかしくて真っ赤になって俯いた。
「好きな相手に変態で何が悪りぃーんだよ?ラン、お前は仕事しろ。なんか適当に作って持ってこい。とりあえず光は座れ、優にでも遊んでもらっとけよ。優、光を捕まえろ」
「………」
白石さんの言葉にコクリと頷いた優さんに、後ろから抱き締めるように捕まえられた兄ちゃんは、抵抗する事もなく優さんの腕の中にすっぽり収まった。兄ちゃんは優さんを見つめると、とっても綺麗な笑顔を見せて優さんの横にちょこんと座る。
初めて見る兄ちゃんの顔。
優さんを見る兄ちゃんは、驚くほど綺麗で。兄ちゃんは優さんと本当に仲がいいんだなってオレは思った。
「優が居てくれると、光が大人しくてありがてぇー」
白石さんがそう呟くと、さっきまで何も言わなかった優さんがまぁなと呟き、ほんの少し笑った気がした。
オレは白石さんの隣で。
兄ちゃんは優さんの隣で。
向き合う様に座ったオレ達に、ランさんはにっこり笑うと、ゆっくりしていってねとウインクをして、静かに部屋を出て行った。
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