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13-1 (星side)
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なんか、すごいよく寝た………。
白石さんの抱き枕になってる事に気付いたオレは、ランさんのお店からそのままずっと眠っていた事に気づく。
今、何時だろう。
部屋明るいから夜じゃない事は間違いないよね。
それにしても寝過ぎだ………。
でもオレどうやってここまで来たんだろう?
白石さん、オレの事わざわざ運んでくれたのかな?
うぅ、ごめんなさい。
白石さんといると、幸せだなぁって気持ちがふわふわして眠たくなってきちゃうんだよね。
せっかく白石さんと一緒に居られる大切な時間なのに。ランさんにも、兄ちゃん達にもお礼出来ないままになっちゃった。
兄ちゃんはいいとして、優さんには今度会ったらちゃんとお礼言わなきゃ。あ、ゴールデンウィークお世話になりますって挨拶もしてないし。ランさんにも横島先生の事、ちゃんとお礼出来てないし。
ちらちらと目にかかる黒髪。
本当に髪切らなくて大丈夫なのかな?
流石に長過ぎるから少し切った方がいいかなぁ………んー、どうしよう。
色々考えていると白石さんがんーっと言いながら、抱き枕のオレをぎゅーっと抱きしめてきた。
足、重たい……苦しい……。
そのままスヤスヤと眠っている白石さん。
これは……狸寝入りじゃなさそう。
これじゃあ、また身動き取れない。
白石さん起きるまでこのままかなぁ。
でも、これも幸せ。
くんくんと白石さんの匂いを嗅いでみる。
ブルーベリーの煙草の香り。
煙草の匂いって好きじゃないのに、白石さんの匂いが好きなのはなんでだろう?
初めて会った時も、いい匂いだなぁって思ったんだよね。こんな風に抱き寄せられて。オレの部屋で勝手に煙草吸って、暑いからってシャツ脱いで。素肌のままで抱き寄せられた時は本当にびっくりしたなぁ。
……白石さんの事知りたいなら教えてやる代わりに、オレに拒否権はないって言われて。兄ちゃんにバラされない様にって、オレは白石さんのいう事をきいたんだっけ。
オレはいつから、白石さんの事が好きだって思い始めてたんだろう?あんなに兄ちゃんが好きだったはずなのに。
いつの間にか白石さんの事、大好きって思うようになって………気がついたら白石さんの腕の中で。
うーん。
オレはスヤスヤと眠る白石さんがスマホのアラームで目覚めるまでずっと、抱き枕になりながら白石さんの事をただひたすらに考えていた。
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