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♩〜♩…
携帯が鳴り、肩がピクッと跳ねた
相手を見ると例の男からだ
すぐに取ることは出来なく、ボタンを押すのに指が震えた
「………は、い」
『おはよーいつの間に帰ったの?起こしてくれたら良かったのに』
「……あー、それだけですか、切ってもいいですか」
『待って待って話があるんだって、昨日ネクタイしてた?』
ネクタイ…?
してた……って、あ!!!!!
そういえばネクタイない…!!!
「しっ…してました、すみません忘れてますよね…あの、処分してくれていいので」
『何でだよ、物は大切にしないとダメだよー。あ、でもネクタイ持ってんの稑だから俺が貰いに行って来るよ』
「いや、本当いいんで…大丈夫です」
『…もしかして昨日の事怒ってる?』
あまり触れたくなかった話題をあっちから振ってきて言葉を失ってしまい、何も話せない
『やっぱり。…ごめんね酔った勢いって言ってももう会いたくないよね』
「あ……いや、そういうんじゃ……」
『ネクタイは稑から渡してもらうように言っとくね』
「は、い……」
『じゃ』
プーッ…と切れた音と共に彼の声が耳に残り、携帯を下ろさずに動かなくなる
何を言いたかったのか自分でも分からなかった
「あーあ……」
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