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千年以上生きていると、自分の生まれた月を忘れてしまう。決してボケている訳ではないのだが、毎年、何やらと起きやすい時期でもある為に誕生日の存在を鵜呑みにしてしまうのだ。
「誕生日祝いをしないでという…お願いは聞きませんよ」
「誕生日を祝う年齢じゃないんだけど…」
先手を打たれたハヅキはバツが悪そうな顔をする。
「何を言いますの!母様」
「母様が生まれてきてくれたから、私達が居るのです。大切な日を祝うのは当たり前です…」
「で、でもぉ…」
「…親孝行を素直に受け取って下さい」
三人の子供達に説得され、渋々頷く。
セイテーラを含め、ミヅミもゼーダも母親を生んでくれた祖母に感謝している。
だから、祝いたい気持ちが人一倍強い。
「ー…葉月の名の元に…」
母親に聞こえない小さな声音でセイテーラは呟き、ワイングラスに入っている赤ワインを喉へ流し込むのであった。
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