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お前はセッターとして (黒研)
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『あれが音駒のセッター?なんかイメージと違うよな』
何でみんな同じことしか言わないんだろ。
そんなの、自分が一番思ってるよ…。
「どした?なんか不機嫌になってね?」
トイレから戻ったら、速攻でクロにバレた。
俺、そんなに顔に出してたかな。
別にとそっぽ向けば、幼馴染みはそうかとあっさり引くのを知ってる。
だけど、今日はこれから練習試合だ。クロは引かなかった。
「おいおい、いくら練習試合っていっても試合だぞ。脳がメンタル崩すと全体がだな」
「それ、ヤメテって言ってるじゃん」
ついイライラをぶつけてしまった。でも、本心でもある。
『理想のセッター』は、俺じゃないはずなんだから。
「…あー、なるほど。そーいう事か」
ガリガリと寝癖の頭を掻いて、そしてビシッと眼前に指をさされた。
「お前はセッターとして堂々としてればいいんだ!」
「…無理だよ」
「無理じゃねぇ!言いたいやつには言わしとけ!そんな”他人の理想のセッター”はうちに要らん!」
「…!」
そして、わしっと頭を撫でながらクロが笑う。
「”孤爪研磨”が、”音駒の理想のセッター”なんだからさ」
その言葉に、目を丸くする。
”他人の理想のセッター”にこだわる必要なんて無かったんだ。
そんな簡単なことにも気付けなかった自分に、笑った。
「それに、お前は知ってるだろ?そーいう奴らを負かしてやった時の優越感」
「…クロってホント黒いよね…。…でも、うん、それ、知ってる」
音駒の脳として働く事を、今日は少しだけ誇りに思った。
end
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幼馴染っていいなぁと思って(*´ω`*)
私もその中に混ざりたい。そして仲いいふたりを近くで見ていたいです(至福)
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