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チーズタルトは美味しくて、思ってた以上に食べてしまった。好きなものは別腹って言葉を良く聞くが、本当ならしい。
残った奴は、…まぁ、一気に食べる必要もないし他の日に食べることにして、食器をを食洗機にかけて、風呂に湯を張っている間はのんびりと涼とテレビを見た。
涼と見たのは涼がいない間に見た番組と似たような内容のバラエティ番組だったのに、涼と見るんだったら面白く感じて、時々笑ってしまった。
「昴流笑った、かわい。もっと昴流の可愛い顔見して?」
俺が笑ったら今まで何を見ていたのか毎回こんな感じの言葉を俺に向けてきた涼。何で直ぐに俺が笑っていることに気がつくんだろう。
…まさか、ずっと俺見てたとか?テレビを見ろテレビを。俺見たって何も面白くないってば。
「…ん、あれ。昴流今日何だろ、匂いが違う。薔薇?」
「ひっ…?」
俺の背もたれになるように後ろに座っていた涼が、テレビそっちのけで俺の首に顔を埋めて、すん、とにおいを嗅いでくる。夜だし、汗ちょっとかいてるかもしれないからちょっと恥ずかしい…。
薔薇…昨日の入浴剤まだ匂い残ってんのかな。うわぁ、マジか。匂い強かった?
「きつい…?昨日使った入浴剤の匂い…だと思うんだけど…」
「あー、それっぽい匂い。きついって訳じゃないよ。何か昴流から匂ったらやらしい」
「…………えっ…?」
入浴剤の匂いでそんな発言が出るとは思わず、反応が遅れる。
や、やらしい…?匂いが厭らしい…??
「花の匂いってのがまた。洗剤の匂いとはちょっと違うもんな。勃ちそう」
「~っ、馬鹿…!すけべ!!!」
「いてて…」
ぐり、と尻に柔らかいモノを押し付けられ、それが何なのか、涼の言葉と共に理解すると、俺の腹をホールドしている涼の腕を思いっきりつねった。
痛いとつねった所を擦っているが知らない。涼が変なこと言うから悪い。
「昴流怒っちゃった?ごめんね。本当にムラッとくる匂いだったと言うか…怒らないで?」
「知らない…っ」
たかが匂いがちょーっと変わったくらいでムラッとくるとか意味分かんない。しかもどこにでもありそうな入浴剤の匂いじゃん。俺も涼の匂い好きだけど、匂いの変化があっただけでそうなることなんてないからな。
怒ってるんじゃあない、理解出来ないだけだ。後、涼の相変わらずな変態発言に頭が爆発しそうになったってのもある。
ーピー…ー
そこにタイミング良く風呂が沸いたことを知らせる電子音がリビングに響き、逃げるようにして立ち上がり、着替えを取りに寝室へ向かう。
最初は追い掛けて謝ってきた涼だったが、俺がリビングから廊下に出ようとした所でその気配がなくなったことに気付く。てっきり風呂について行ってまで謝ってくると思ってたのにそうじゃないから、後ろを振り返ってまだほんのりと赤みが残る顔を涼の方に向けた。
「風呂、入らないの」
「…っ、ふふ…もー大好き」
「うわわ…っ?!」
目を大きくぱちくりさせて涼が驚く。
でも直ぐにその瞳は細まり、可愛らしく微笑んで俺に飛び付いてきた。
体重を掛けられるもんだから、転けそうになる。危ない。重てぇよ馬鹿。
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