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公園と桜とボク4にしおりをはさみました!
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公園と桜とボク4
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嬉々として唐揚げ弁当(唐揚げが9割、ご飯が1割)を食べているかーくん。もはや唐揚げが主食で、ご飯がおかずだ。
「もっとご飯も……」
言っている最中に、すでに同じことを何回も口にしていることに気付いた。オカンみたいだと思われたら悲しいので、途中で口をつぐむ。
「炭水化物なら衣で取ってるから平気だ」
かーくんは自信満々に言った。
「平気じゃないですよ。栄養のバランスを考えて下さい」
馬に念仏というやつだろうか。かーくんはボクの言葉を無視して、唐揚げと少量のご飯を頬張る。
幸せそうに食べるかーくんを眺めるのが好きで、ついつい唐揚げばかり作るボクも悪いんだろうなぁ。
一割のご飯はささやかな抵抗。
日差しは暖かいのに、吹く風は冷たい。背筋がぶるりと震え体を抱きしめる。
マズい、トイレに行きたい。ご飯中だからトイレに行きたいとも言い出せず、不自然にならない程度に膝をすり合わせる。
車の中でコーヒーを飲んだのがよくなかったかもしれない。カフェインをとるとトイレが近くなるといつだったか情報番組でやっていた。
コンビニでトイレに行けばよかった。後悔してもどうにもならないので、膝に力を入れるのに集中した。
かーくんが弁当を食べ終わり、お茶を口にする。
「あ、あの! ちょっと薪を割りに行ってきます!」
なんだそりゃって顔をしたかーくんを残し、ボクは急いでトイレに向かった。
公園の入り口付近にあったトイレに入る。公園のトイレにしては綺麗だし、ログハウス風でおしゃれだ。――なんてことを思う余裕もなく、小便器の前に立つと慌ててジッパーを下ろした。少し緊張がゆるむ。
足音が響いて、ほかに誰か来たことがわかった。
ボクの背後で足音が止まる。かーくんかと思い振り向こうとすると、パンツの上から下半身を強く握られた。
「トモくん、美人さんとお花見デートなんて羨ましいなぁ。いつの間にタチに転向したの?」
ねちっこい声が耳元で聞こえた。
“トモ”と呼ぶ人は、河川敷のトイレか、アプリで知り合った人しかいない。
声だけじゃ誰かわからなかった。首で振り向くと、ヤニ臭い舌が口の中に割り込んでくる。
「……っ、何するんですか!」
慌てて顔をそらすと、さらに下を強く握られた。
「タチばっかじゃ後ろが寂しくなるだろ。相手してやるよ」
この人は何か誤解をしている。
「頼んでもいないのに勝手なこと言わないで下さ――」
ボクの言葉をさえぎるように、男の舌が首筋を這った。ヌメヌメして気持ち悪い。
「ションベン漏らすのと、ケツ掘られるのどっちがいい?」
その言葉に、忘れていた尿意を思い出した。必死に貧乏ゆすりをする。このままだと本当に漏らす羽目になりそうだ。まだパンツは穿いたままだし、チノパンも下ろし切っていない。漏らしたら絶対に悲惨なことになる。
焦っているボクの耳の穴に舌をねじ込んで男がささやく。
「いい歳してお漏らししたら、せっかく捕まえた美人さんに逃げられちゃうんじゃない? それでもいいの?」
無言をつらぬき、必死で手を外そうとするボクに、男はさらに言葉を続けた。
「漏らしたくないなら、チンポしゃぶらせて下さいってねだれよ」
尿意は本当に限界だった。悔しくて唇に歯を立てる。力を入れすぎて爪先が痺れてきた。
振りほどいて逃げたいのに、少しでも動いたら漏らしてしまいそうだ。体が震えてくる。もうそこまで何かが迫ってきていた。
「舐め、させて、下さい……」
本当は言いたくないその言葉を、喉から絞り出すように口にした。
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