アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
76
-
「……ダメ、か?」
ダメじゃないんだけど……そんな事をしたら瀬戸君に遠回りさせちゃうし、送ってもらうのは……やっぱり悪いよね。
「あ、あの……そうしたら瀬戸君が……帰るの、遅くなっちゃうから……」
「えっ? 俺?」
驚いた顔をした瀬戸君が、自分の顔を指差しながら言ってきたから、僕は二回ぐらい首を縦に振った。
「俺の心配してくれるなんて……戸波って、優しいな。でも、俺としては……もうちょっと、戸波と居たいなって思ってるんだ。やっぱ、ダメ……か?」
何だか、瀬戸君がモテると言うのが今、改めて分かった気がする。
格好いい瀬戸君に、こんな優しい事言われたら、女の子は誰でも好きになっちゃうよね。
「う、ううん」
あ。
胸がまたドキドキしてきた。
へ、変なの。
それに、顔も……熱い。
僕、一体どうしちゃったんだろう?
「じゃ、今日は戸波の家の前まで……一緒させて貰うな」
その確認に僕はコクンと頷いたので、昨日よりも長い時間、瀬戸君と一緒に帰る事になった。
だけど、それも一瞬の出来事のように短く感じて……気付けば遠目に僕の家が見える所まで来ていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
76 / 149