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君がいない...2
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「…き、なつき…夏希?」
湊だ。
さっきあんなに、怒ってたのに。
「み、なと。」
「どうしたの?目が腫れてるよ。」
悪い夢でも見たのかな…?
―ちゅっ
「んぅ、くすぐったいよ…」
「そうやって、笑っててね。」
んふふふ、そうだよ。
きっと、悪い夢を見てたんだ。
「なつき、なつき。」
誰だよ。オレを呼ぶのは。
気になって、目を開ける。
「夏希、良かった。
起きたな。」
「ひっ…遥希センパ。。。?!!!」
なんで…???
「違う。遥希じゃねーよ、ばか。
せっかく髪もピアスも辞めたんだから、
見間違えんの、やめろよな。」
「渚、か。」
悲しそうに笑ったその顔をみて、
渚だってわかった。
やっぱり、さっきの笑ってくれた湊のほうが
夢。
「……っっ」
泣けてきて。
自分から、離れてくれって言ったのにね。
ほんと、バカだよ。
―湊にあいたい。
「お前ら、さ。
喧嘩でもしたのか?
湊、この世の終わりみたいな顔で
俺に夏希を送って行ってやってくれ。
って。」
そっ、かぁ。
また湊のこと傷つけてるんだ。オレは。
「わか、れた。」
「はっ??!!!」
どんより、とした雰囲気が数分流れたのち、
それを壊したのは
ドアを開ける音だった。
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