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束縛
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僕は誰も居ない保健室の中、黙って教科書を開いていた。
授業がどこまで進んでいるとか、そういうのは全く聞いてないけど、
はる兄が教えてくれるから…
「悠くん、わかる?大丈夫?」
「あの…先生。えっと…『悠くん』っていや…です」
「えっ…?だってお兄さん…」
「はる兄だけがいいから…」
僕のこと『悠くん』って呼んでいいのは、はる兄だけ。
なんて、図々しいよね…
「すいません…」
僕はピアスをぎゅっと握って、下を向いた。
「先生こそごめんね。気をつけるよ」
先生はそんなに気にしていなかったらしく、
笑って、自分の仕事に戻った。
そして、保健室に入ってきたのは僕の苦手な、体育の先生。
自然と手はピアスに行って…
「橘、保健室の中だけでもそれ、外さないか?」
先生が指しているのは、もちろんピアスのことで…
「いや、です。はる兄と一緒…だから」
「でもな…」
「先生、職員会議でちゃんと決めたじゃないですか。
特例で認めましょうって…」
「他のやつらが真似したらどうするんだ」
先生はそう言いながら、僕のピアスを摘まんだ。
「やっ…やめて。僕の。僕のなの」
首を振っても、先生は手を離さない。
いやでいやで…
いつの間にか、目から涙がこぼれ落ちていた。
「先生、もうやめてあげてください。
悠斗くんが可哀想です…」
「チッ…元はと言えば、お前が教室に上がらないから…」
だって、
みんな先生のせいじゃん。
先生がみんなの前で脱がせるから。
醜い身体、見られちゃったんだよ…?
「いや…いやっ…や…はぁっはぁっ…ゲホゲホ」
思い出させないで…
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