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あの星をもう1度… 9にしおりをはさみました!
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あの星をもう1度… 9
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まふまふside
そ「あともう一つ、見せたい物がある」
そらる先輩は机の引き出しを開ける
そこには"そらる"とサインの入ったスケッチブックがある。
するとそらる先輩はパラパラとページをめくり、ある1ページを見せてくれる。
それは…星が輝く空
ま「綺麗…」
その絵は本当に星がいるみたいで、
とても綺麗だった。
そ「そう言ってくれる人がいるってのは嬉しい…この絵、俺が1番頑張った絵なんだよ」
そらるさんはその絵を見つめながら言う。
その目は寂しそうで…
ま「絵描くの好きなんですね」
そ「うん。でもたまに描きたくない時がある」
そらるさんは隣の机の上の紙を取る。
そして僕に見せてくれた。
そこには大量の絵。
でも全ての絵に✕(バツ)やグチャグチャにされている。
こんな素敵な絵がどうしてボツなのか。
そ「絵はずっと傍にいてくれる気がした。でも違う。俺の腕は限界があるし、絵だって毎回上手くかける訳では無い。」
そらる先輩はそっと腕まくりをする
そこには沢山の傷跡や包帯。
ま「え…」
僕は驚きで口を隠す
そ「俺も分かってる。こんなことしたって意味無いって。でも俺は絵がかけない自分は何でもないと思ったから」
その傷はそらる先輩が自分で付けたもの。
そして痣などが残っている。
ま「そんな事無いです…」
そ「でも俺は絵を描くのが好き。だから今こうして描いている。これは誰かからの命令でもなく、ただ俺の希だから。」
そらるさんは笑っている。でも心の中は静かに泣いていた。
僕はそらる先輩の腕を引っ張る
そらる先輩は、ん?と優しく聞く
ま「僕はそらる先輩の絵大好きです。そらる先輩は…そらる先輩は……」
僕はブワッと涙が溢れ出してきた。
当たりはどんどん滲んでいき、頬に涙がこぼれる
そ「ありがとう」
そらる先輩は少し目に涙を浮かべ言った
その瞳はとっても綺麗だった。
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