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雪の春休み 2
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兄side
昔は、普通の兄弟だった。
雪と俺は異母兄弟だと知った時から
その関係は崩れていった。
「ユキ、ご飯できたから食べよ」
「ニァ〜」
少し改善されたとはいえ
まだ、普通の兄弟とは程遠い。
「学校どう?また、虐められてないか?」
「今は大丈夫だよ」
「そうか」
またこうして話せるのは、嬉しい。
そして、まだ改善しきれない関係に俺は
心苦しく、情け無く思う。
「お兄ちゃんは?…なんか、疲れてるみたい。
また、バイト増やしたんだね〜。
お金、足りないなら持っていっていいよ」
「あぁ、知ってたんだな。足りなくは無い。
何かやってないと落ち着かないから…」
「そのままだと、倒れちゃうよ?無理しちゃダメ
これ、飲んでみて。あと、これは寝る前ね」
そう言って渡されたのは、薬だった。
詳しく聞くと、一個目のは漢方薬で
もう一個の方は、軽い睡眠導入剤だった。
「これ、どうしたんだ?」
「お兄ちゃんにあげようと思って、薬調べたら
これがいいって書いてあったから。
知り合いから譲り受けたの」
「そっか、ありがと」
「どういたしまして」
雪も、どことなく疲れているように見えて
俺は、本当に貰っていいかと悩んだが
正直疲れていたので、素直に貰っておくことにした。
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