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ーーだ、い、す、き。
どうか唇の動きを読み取ってもらえますように。
大袈裟なほど口を大きく動かして、どうしても伝えたい4文字の言葉を形作った。
大好き。
あなただけが、ただ1人特別で。
あなたのためならば俺はなんだってできる。
そう、それこそなんだって。
ふわりと浮かべた笑顔の目から、ツゥーッと意図しない涙が流れた。
「翼」
スッと指を引き抜いた火宮が、空になったそこに、猛った熱を押し付ける。
「翼。俺はおまえのためならば、鬼にも修羅にもなれる」
っ…。
「だけど翼。俺はおまえのおかげで、人であれる」
刃…。
「だから翼、おまえは必ず、俺の側にいろ。おまえは必ず俺の元にいて、俺を、愛してくれなければならない」
っーー!
それは、傲慢な命令口調なのに、切なる火宮の願いにも聞こえて。
側にいて。俺を愛してと、狂おしいほどにひたむきに伝わってくる想いでもあって。
ーー刃っ…。
ごめんなさい、少しだけでも、離れようとなんかして。
あなたと距離を置き、1人で抱え込もうとなんかして。
「共に生きると誓った。あの日から、俺の道はおまえと共に、おまえの道は俺と共にあるだろう?」
うん。うん、火宮さん。
「翼、俺はいつだって一緒に、悩んで苦しんで、そして喜んで、繋がっていたい」
っ…1人じゃ、ないね。
互いに、互いがいる。
「愛している、翼。おまえだけを、ただ1人」
っ、あぁっ!
熱烈な告白と共に、熱い楔に一気に後孔が貫かれた。
ビクンと仰け反った背中に、ゾクゾクと快楽が駆け上がり、熱の集まった中心が震える。
嬉しい。好き。大好き。愛してる。
嬌声も想いも声にはならないけれど、多分きっともう、そんなのいらない。
ズプズプと穿たれるナカが、熱く絡みついて火宮を締め付けているのが分かる。
「クッ、翼。翼…」
ぎゅっと眉を寄せて、軽くハァハァと息を上げて、律動を早める火宮が興奮してくれているのも分かる。
んっ、んっ、火宮さん、刃っ…。
ぎゅっと搔き抱いた身体がゆさゆさと揺れ、いっそう激しくナカを擦り上げられる。
あっ、イく…出るっ…。
ズンズン、ジュプジュプとナカを熱く激しく突かれて、俺はたまらず喉元を曝け出した。
刃っーー!
ドピュッ、と中心から白濁が飛び散る。
射精の余韻で収縮するナカを、なおもズンズンと穿たれて、頭がおかしくなってしまいそうだ。
あっ、あっ、イッてるのに…。
まだまだ、もっと、と貪欲に求められ、放ったばかりの性器がまたも力を取り戻し、続けざまの絶頂に導かれる。
「クッ、翼ッ」
ばか、バカ火宮っ…。
もっ、辛いってば。連続でこんな、壊れちゃうっ…。
頭も身体も悲鳴を上げるのに、心だけはたまらなく満たされていき、放ったばかりの白濁の上に、また新たな白が加わる。
イキまくったお腹の上が、もうドロドロだ。
ひぃぁぁっ…。
ピュッと飛び出た白濁と同時に、ぎゅぅ、とナカをきつく締めつけてしまい、そこを擦り上げた火宮から、熱い迸りが奥に注がれた。
あぁぁ、じんー。
「翼」
ふわりと緩む、そのイキ顔がたまらない。
ゆっくりゆっくり近づいてきたそれが、焦点が合わないほど間近に迫って。
んっ…。
優しく温かいキスが与えられた。
愛しい、愛しいと、語るキス。
俺も、お返しとばかりに、必死で舌を絡みつかせ、愛しい、愛しいと、キスで語った。
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