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「コクッコクッ…はぁ」
冷たい水を体に流し込み、なぜ龍哉さんを拒絶しているのかを考えた
俺は、龍哉さんのことが嫌いになったのか?
確かにひとりにされることが多いけど…仕事だから仕方ないって割り切ってたはず…
でも、さっき…
触られたく無いって直感的にそう思った
自分の気づかないところでの変化に動揺していると
「蓮」
と龍哉さんに声をかけられた
「…はい?」
「怒ってるのか?…朝、早く出て行ったから」
「…いえ、怒ってませんよ…それに急用なら仕方ないです」
「じゃあ、なんでさっきから目を合わせようとしないんだ?」
「そうですか?…そんなことないです」
「ほら、また目を逸らした」
ジリジリと近づき龍哉さんは俺を壁まで追い詰めた
「どうしたんだ?…具合でも悪いのか?」
そっと龍哉さんは手を伸ばし俺の額に手を伸ばそうとした
「嫌っ!…」
が、それを俺は拒み、龍哉さんの手を払った
「あ、…ごめんなさい」
龍哉さんから離れようとすると腕を掴まれ制止させられた
「蓮…変だぞ…どうしたんだ?」
自分でもよく分からない
俺の大切な人にこんな態度を取ってしまった
最低だ…
涙がこみ上げてきた
「なんで泣いてるんだ」
龍哉さんの方に向き合わせられる
「いえ、なんでもないです」
「なんでもないわけないだろ」
龍哉さんが屈み、肩に手を置いて俺と目線を合わせようとする
「怒ってはないんだな?」
「はい…」
「じゃあ、なんで目線を合わせないんだ?」
「…」
「俺に触られたく無いのか?」
「…」
「…わかった。触らないから…具合は大丈夫なんだな?」
そう言いながら龍哉さんは俺の肩から手を退かした
俺はやっと龍哉さんの目を見て返事をした
「大丈夫です」
「そうか、ならいい」
龍哉さんは俺からスッと離れ、俺はソファに座った
部屋は気まずい空気が漂い俺は膝を抱えてソファの端に身を寄せた
そして、自分がどんな状況にあるのかを考えた
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