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日常の竹田君。
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「いつでも俺が手伝ってやれるわけじゃ無いんだからな……」
「んっ…ちょっ締めすぎだって」
「文句言うな!自分で出来れば済む話だろう!?」
これが日課になりつつある竹田との朝のやりとりだ。
「なんか苦手なんだよなあ」
そう、こいつが竹田。器用な癖してネクタイが結べずほぼ毎朝俺が代わりに結んでいる。中学の頃は学ランだったし分からなくはないが俺だって同じ中学の出だ。
「慣れだよ慣れ。ほらそろそろ行くぞー」
この春から俺と竹田は同じ高校に通っている。家と高校とは遠く中学の同級生も少ないがそれなりに楽しい。
すっかり忘れていたが俺は竹田の幼なじみの大野 広(おおの こう)。以後お見知りおきを……。
中学の頃から人見知りが激しかった竹田は進学先は俺と同じにすると言って聞かなかった。俺より成績の良かった竹田は推薦入学。俺は一般を受けたが定員割れというラッキーな年代だった。スムーズに高校にも入れ、クラスは離れたが竹田も馴染めてるように思う。
俺らの通う桜木高校は偏差値が中の上、スポーツは野球部は強いが私立では無いしそれなりと言ったところだ。共学ではあるが元が男子校だったため男女比は7対3にとどまっている。
竹「ねむたー」
大「お前の場合いつも眠いじゃねーか…どうせ授業中も寝てるんだろ」
竹「なんで知ってるんだ」
電車の本数が少ないため仕方なく始発に乗り学校へ向かっている。今日はいつもより人が多く席は空いていない。
竹「座って寝たかった」
最寄りから立ちっぱなし2時間。
大「途中マックで飯食ってから行く?」
竹「そうしよ!!アップルパイ!」
これで辛さも軽減されたろう。
事件が起きたのはそれからまもなくだった。
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