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母さんに心配されたくなかったのもあって何事も無かったように学校へ行く
学校に行ったらもっと酷いことをされるんじゃないかと胃がキリキリする。今自分の周りにいる人達も離れていくんじゃないか・・・・亮介も?
一番信じている相手だけあってもしもを考えるのが怖い。亮介は中学生の時の話をしても受け入れてくれたじゃないか、きっと大丈夫・・・と思うけどやっぱり臆病な俺は怖くて仕方ないんだ
重い足取りで教室に入る。そこにはいつもと変わらない風景があってクラスメイトの人たちも普通だ
「おっはよー」
声をかけられて視線をやると
「どうしたの怖い顔して」
不思議そうに眉をひそめた吉澤がいた
良かった・・吉澤は普通みたいだ
「いや吉澤の顔見たら安心しちゃって」
「なにそれ、もしかして写真部で盗撮してんのバレたの?」
「盗撮してないしバレないから」
「じゃああと1ヶ月でバレるのに千円かけるね〜」
「言ったなぁ?!こうなったら何が何でもバレないようにする!」
こんな普通の話をしてるだけなのに嬉しくてしかたない。土日考えすぎただけかもしれない
「じゃあ俺は2ヶ月でバレるに千円」
「あっ亮介おっはよー」
聞き慣れた声がして横を見ると、亮介が隣で肩にかけた鞄を席に置いている
「ばっバレない!」
何故かどもってしまうが、亮介もいつも通りで涙が出そうになる。こんな普通のことがたまらなく嬉しいなんてメンタル結構やられてたんだよ俺
「どーかねー」
吉澤が悪戯ぽく笑うと亮介とバレるに決まってると笑っている。その会話の内容は完全否定したいが
とりあえず良かった・・・考えすぎだったかもしれない
そう思いたかった。もう嫌がらせはこれで終わったんだと
昼休みもいつも通りでみんなでご飯を食べて、体育館でバスケとは呼べないくらいふざけたバスケをして遊んだ
考えすぎだ、きっと大丈夫
俺はいつもそうだった。良いことがあったらすぐに悪いことがすぐ起こる。
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