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見立てデートにしおりをはさみました!
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見立てデート
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「遥、今度の日曜一緒に遊園地行かね?」
すっかり大志と一緒に帰ることに慣れてきた11月最初の金曜日。
体育祭が終わってしばらくしてから、まるで僕の心の中みたいに外の気温も急に下がって、しばらく外に遊びにも行ってなかった。寒いのは嫌いだから。
そんな半引きこもりの僕を、お母さんは心配している。
せっかく大志が誘ってくれたんだから、これはいい機会かもしれない。
「うん、いいよ。行こう!」
大志はよっしゃぁ!とガッツポーズをして、少し大げさすぎるほどに喜んだ。
「大志、そんなに遊園地好きだったんだ」
「ん?違うって」
僕の頭に大きな手のひらをポンと置いて、こう言った。
「遥と2人でいけるから嬉しいんだ。俺は遥が好きだから」
「ちょ、ちょっと」
そんな恥ずかしいセリフ、言われたこっちまで恥ずかしくなる。
顔に熱が集まる。そんな僕を見て、大志はにひひっと笑った。
「少しは意識してくれた?ただの幼馴染じゃなくて、男として」
「男として、か。そんなの、急には無理だよ」
「そうだよな。だからちょっとずつでいいから夏彦先輩のことは忘れて、俺のこと意識してくれると嬉しいなーって思います!」
ふざけた口調の敬語で、大志はそう言った。
こういうセリフを本気で言われたら僕も困るってわかっててこうやっておふざけを入れてくれるところ、大志のすごくいいところだと思う。僕みたいに口下手な人間にはありがたい。
「大志、遊園地楽しみだね」
そういうと、大志は満面の笑みでうなずいた。
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