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70.長い夜5
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夢中になっていた。
「おいおい。お前ら。もう閉める時間なんだから終わりにしろよ」
高田の声にはっとして時計を見る。
時計の針は21時を回るところだった。
「すみません。すぐ終わります」
三浦は側で黙々と物品数えをしていた蒼に声をかける。
「蒼ちゃん。どうしますか?終わりますか?」
「でも。もう少しだし」
「そうなんっすけどね~」
入り口にいた高田は呆れた顔をする。
「根つめてやると続かないぞ。本庁との打ち合わせは来週なんだから。まだ余裕があるだろう?」
あと数品なのだ。
蒼は焦っている様子だ。
三浦はため息を吐いて高田を見る。
「大丈夫です!後はおれらが鍵閉めて帰りますから。高田さんたちは先に帰ってください」
三浦に押し切られて、高田は名残惜しそうに倉庫を出て行く。
彼が事務室に戻っていく後姿を見てから蒼を見る。
「もう少し、頑張りましょうね」
「うん」
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