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34にしおりをはさみました!
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「えー、ということで…
はじめまして、僕は藤崎 美咲、んでこっちが」
「ミユって言うわ、よろしくね」
♥の付きそうな甘い声で手を振るミユさんと、きっちりと挨拶する美咲さん。
雅志さんは2人に珈琲を出すと、"優雅さんと話がある"と言って優雅さんを無理やり別の部屋に連れ込んで行った。
「あのー…、やっぱり癖が…」
僕がそう言うと、美咲さんは苦笑した。
「あはは、そうだよね、初対面の人を前に色々はしゃいじゃったからね」
「こいつが」と美咲さんはミユさんの肩を割と強い勢いで叩いた。
「あらやだ、私は誰にだって素を出すオンナよ!今のうちに慣れた方がいいわよ坊や♥」
…うん、もはや♥が出ている。
ゆうにぃはずっと警戒して僕の隣にピッタリと座っていた。
「だからって初対面の人を怖がらせることは無いだろ、ミユも自重しろよ。ごめんな、…えーっと?」
「あ、えっと、夏です。」
「夏くんか、いい名前だね。」
にっこりと笑う美咲さんに、何故か男として敗北したような喪失感に襲われた…。
だって僕よりかっこいいんだもの……
「あの」
今までずっと固まっていたゆうにぃが口を開いた。
「ん?どうしたの?」
ミユさんがゆうにぃの方を見ると、ゆうにぃはミユさんの目を見て話した。
「お2人と優雅達のご関係とかって…」
「え」
「え?」
ゆうにぃが質問した瞬間に、2人は固まってしまった。
「まさか、優雅、説明してないの?
あ、だから困惑してたのね…」
「ったく、後でアイツ〆る」
美咲さんの後ろで何か殺意のようなものが見えてすこし恐縮する。
「えーっとね、私達から代わりに説明するわね。」
「お、お願いします。」
ゆうにぃもすこし緊張気味に話を聞いていた。
「私たちは、優雅達とは優雅のお父様経由で知り合ったの。」
「お父さん?」
「えぇ、まぁ詳しいことはあいつに聞いて欲しいのだけれど。」
「ん、そこがいちばん重要じゃないか?何故省くんだ。」
「ほら、あの子あの経歴人に話すの嫌っていたから…」
「あぁ、成程」
何の話をしているのか、僕には分からず話し合っている2人をキョロキョロ見つめるしか無かった。
「あの、俺は知ってます。」
すると、ゆうにぃが声を出した。
「え、そうなの…?幸樹くん、貴方って…」
「変に探った訳じゃないです、優雅が話してくれました、あ、でも((」
「あら、なら心配無いわね。
まぁ、あの子、お父様が組の子なんだけど、私達もそういう経由で知り合ったのよ。」
ゆうにぃの言葉を遮り、ミユさんがさらっと言い放ち、僕は固まった。
「…おい、ミユ、」
「…あらやだ、まさか夏くんは知らなかった系…??」
はっとして、ミユさんが口を手で抑える。
「…く、くみって…」
僕が口を開いた瞬間、優雅さんと雅志さんが部屋から出てきた。
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