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節約って大事よね2にしおりをはさみました!
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節約って大事よね2
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俺はその日結局五限から七限まで授業に出て、シノの飯を食い風呂に入り自室で本を読んでいた。
すると、隊で使われる無線から連絡が入る。
ちなみに、俺達三番隊は青いカフス型の無線を付けて連絡を取る。
そのカフスは学園に来た今でも左耳に付けている。
「はい、こちらシキ。」
『やあ、シキ元気してる?』
「…ニイロさん、お久しぶりです。」
『君、何も言わないで出てっちゃってさ、寂しいじゃないか。』
「すみません、急ぎだったんです。」
この人はニイロさん。三番隊最年長。
セイと同じシステム管理をしている人で、任務時はニイロさんが本部から指示を送っている。運動はあまり好きじゃないと以前聞いた事がある。かなり自由奔放な人でシステム系統はほとんど任せてしまっている。
「色々大変なことになってるらしいじゃないか、いつ帰ってくるんだい?」
「任務が入れば、出戻る予定ですが、長期的な物は、夏休みだと思います。」
『そっかあ、ちょっと寂しいねえ。アオがそっちに行ったみたいだけど?』
「あ、そうです。少し駄々こねてましたけど。まあ説得したので」
『君が言うなら大丈夫なんだろうね』
その言葉に嬉しくなってしまう。ニイロさんはお兄ちゃんみたいな人で俺を甘やかしてくれるから好きだ。
「はは、ありがとうございます。それで、何か問題でもありましたか?」
『うん、実はねその学園にシキ君が行ったって聞いて、学校のセキュリティーを僕が動かせるようにしたんだけどね』
……それを世間は乗っ取りと言うのではないでしょうか。
『何者かが、何回もサーバーにアクセスしてくるんだよねえ、侵入しようとしてきたものには逆に爆弾仕込んであっちのパソコン使えなくなるようにしてるから楽しいんだけど。セイウンと二人で犯人を絞り出そうとはしてるけど、時間がかかるね。』
「その侵入者の目的などはわかりますか?」
『奴らの侵入の仕方を見ると、どうも複数人の個人情報を狙っているようだね。生徒会の子達と風紀委員会の子達、あとは成績上位者の子達だね』
つまり、学園の主要人物達の情報、か。
「ウチは金持ちも多いですから、誘拐目的、という線はないでしょうか?」
『可能性のうちのひとつではあるね。』
「学園には王族もいます。第三師団団長だけではなく、分家の方も表立っては居ませんが、ちらほらと。」
『ああ、あそこの団長さんね。団長さんも護られるような人じゃないけど。』
「そうですが。警戒するに越したことはないでしょう。」
『あとね、そっちの防犯カメラに不審人物が何人か出入りしているみたいだよ。これは一ヶ月前からだね、警備員さんの報告し忘れみたいだ』
「…………それはまずいですね、早急に理事長に連絡を取っておきます。では、ニイロさんとセイは引き続き捜査し て下さい。俺もこっちで調べます。」
『うん、頼むよ。程々にね。』
「はい。おやすみなさい。」
『うん。じゃあ、おやすみ。シキ』
無線が切れたのを確認し、早速理事長に連絡を取ったが、繋がらなかったため、メールで連絡をしておく。
とにかく警備は強化してもらわなければならない。
犯人特定も大事だが、目的はなんだ。
………何事もなければいいんだけど
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