アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
買い物にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
買い物
-
アキラの欲はとどまることを知らず、俺が泣いて頼んでも、一度では終わらず、ほとんどの場合、夜が明けるまで抱かれることになる。
明日から、冬休みに入る。とりあえず、セックスし過ぎて大学を休むという最悪の事態は避けられそうだ。
もちろん昨日まででも、毎日スッキリした表情のアキラとは対照的に、腰の鈍痛に顔を歪ませた俺は、講義の内容もほとんど頭に入らない状態で、アキラと被っている授業などは、アキラに代返まで任せて眠りこけていたから、休む一歩手前で。
冬休みが待ち遠しかったなんて、子どもの頃以来だ。もちろん理由は全く違うが。
「リョウ、明日っから冬休みだし、いっぱいイチャイチャしようなぁ」
満面の笑みでアキラにそう言われると、頷くしかない。
「もちろん、エッチも込みで、な?」
例のニヤニヤ笑いが出ているということは、俺が焦るのを見て楽しんでやろうという魂胆だろう。
「当たり前だ。俺は、休み中ずっと裸でベッドで過ごすつもりだった」
意趣返しに嘯くが、アキラにはどうやらお見通しだったようで。
結果として、自分の首を自分で絞めることになってしまったのは言うまでもない。
なんとか、裸でベッドで過ごすのは半日のみで許してもらうことになり、冬休み二日目は、二人で買い物へと出かける。
クリスマスも近づいているためか、街は人通りが多い。
アキラもさすがに外で家のようにべったりとくっつくわけではなかったが、人通りが多いことを利用して寄り添うように体を寄せてくる。
少し距離が近すぎる気がして、周りの視線も気になるが、アキラの楽しそうな顔に、まあいいかと許してしまう。
どのみち、周りのカップルも自分達以外は目に入っていないだろうし。
お目当てのインテリアショップに到着する。今日の目的は、あの日、アキラが投げ散らかしたオムライスの残骸がどうやっても取れなかった、カーテンとソファのカバーを買いに来たのだ。
この店は、最初に家具やらを買い揃えた店でもあり、同じものがあればそれを買うつもりだった。
「あ、コレいいかも」
アキラが手に取ったのは、銀のシンプルなフレームに囲われた壁掛け時計だった。
そういえば、時計もアキラに壊されてたんだった。
俺は、特にインテリアに拘りがあるわけでもなく、アキラの趣味がいいことはよくわかっていたので、なんの文句もなく時計はそれに決定する。
カーテンは同じものがあったので、それを購入することにしたが、ソファカバーが、以前のものはもう取り扱っておらず、手触りのよいボアの生地にするか、今の時期はひんやりするがリネン地のものにするかで悩む。
「悩むんならどっちも買えばあ?」
アキラは基本的にお金を遣うことを気にしない。むしろ、俺に遣うことを喜んでいることすらある。
俺は、根っからの庶民なので、なるべくなら安い方がいいという考えだし、今回の買い物も半分は俺が出すと言って、自分のせいだから自分が全て買うといって聞かないアキラと軽く揉めた。
アキラに金銭的に負担をかけるのは、どうしても嫌だった。なんとか対等でいたかった。
今回だけは、アキラが気にすると思って、アキラに負担してもらうことにしたが、だからいくらかかってもいいというわけではない。
悩んだ末にリネン地のものをカートに入れる。ふとカートを見ると、俺は選んでいないものが入っている。
アキラに何を買うのか尋ねると、ニヤニヤしながら耳元で囁かれる。
「シーツの替え。何枚あっても足りない、デショ?」
意味を理解した途端に、顔に熱が集まる。こういうとき、なんと言えばいいのかわからず困る。もっともアキラはそんな俺を見て楽しんでるんだが。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
22 / 259