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遊園地で迷子…!? -コラボ- 5
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波留はユキの小さな手をつなぎながら園内を歩いて回っていた
「あ、そうだ。ねぇユキくん」
ぴたりと立ち止り、自分の持っているショルダーバッグを漁った
「えっと…たしか、ここに…あった」
ごぞごぞと探り、お目当ての物を取り出す
「飴、食べれる?」
にんまりと笑い、普段から持ち歩いている小振りでくまの形をした棒付きの飴玉をユキに見せる
「飴玉…好き…食べる…!」
それにユキはこくりと頷き波留からその飴玉を受け取った
「良かった。さっきから少し心配だったんだよね。」
“心配”この単語にユキが首を傾げる
「ユキくん悲しそうな顔してるから…。」
でも、お目当ての人に会えていないのだから不安で仕方がないのは当たり前
「えっとぉ…波留、くんは…どんな人、探してるの…?」
「あ、波留でいいよ。…俺の探してる人はー…清と猇って言って、背が高くてちょっとガラが悪いけど優しい人だよ。多分今頃何処かで心配してるんだろうなー…」
焦った二人の顔が浮かび上がり、しんみりとした笑いがこぼれ落ちた
「でも、ユキくんの方が先。俺は多分後でも見つかるから」
確信は持てなかったがユキを命の元へ届ける方が先だという事はとうに解っている
「ほら、悲しそうな顔しないでっ、絶対に見つかるから、大丈夫っ‼」
グッと拳を握り、ユキに笑顔を向けると、彼もまたこくりと頷いて笑ってくれた
が、そんな時だった
「兄弟そろって迷子かな~?」
背筋がゾワリと震えるような低い声
(こんな時に…)
振り返るとそこには数人の男達が立っていた
「なんですか、…貴方達…」
波留はユキを背中に庇い、男達を睨みつけた
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