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立ち上がれ同志達よ
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「渋谷ぁ〜!今日こそカラオケ付き合えよ!」
昼休み、ダチにまた誘われたけど、
放課後は生徒会室に行かねえといけねえし。
「悪りぃ。また今度な」
台本渡されるだけだと思うけど、
とりあえず行けるか分からないから
断っておいた。
「なんだよー。
お前が生徒会に入ったのは嬉しいけど、
たまには俺達とも遊べよな!」
「おう。さんきゅーな。
今度は絶対行くからよ」
最近忙しくて、高校のダチと全然遊んでない。
でも、変わらずに毎回誘ってくれる。
断るのが申し訳ないと思いながらも
今は目の前の仕事に目を向けなければならない。
「・・・秋人は最近、どうしてっかな。」
突然、秋人の事が頭に過った。
ス◯バ以降、会ってない。
そう言えば、昨日の校門の前に居た
赤い髪の不良って、・・・
鈴ヶ原は秋人が通う男子校。
「まさか、昨日の不良って、
秋人じゃねえよな?」
昨日もそう思ったから、俺が見に行こうとしたけど、
俺が会長に言うよりも先に
何故か大崎が声を出して・・・
友達・・・って言ってたよな?
「大崎と、秋人が?」
いや、いやいや。
接点なさ過ぎだろ。
それに秋人には弟と妹が居るし。
まだ四つ?くらいの小さい子供
「確か・・・双子、だったよな?」
秋人の家は両親共働きだし、
そんな小せえガキの面倒見なくちゃいけねぇのに、
放課後、うちの学校に来る暇なんてねえだろ。
「やっぱ、秋人じゃねえのか」
じゃあ別の奴ね。
大崎も他校にダチいんだな。
なんだ?鈴ヶ原では赤髪が流行ってんのか?
「席つけー!」
そんな事を考えていたら
昼休みが終わって、先生がそう声を掛けた
「出し物の役割分担を決めるぞー」
まぁ一応、今度秋人に会ったら聞いてみるか
もし秋人だったら、
俺が鷹中の元トップだった事を
大崎に知られるといけねえし。
「おいっ、新っ」
そう考えながら、ポカーンと口を開けていると、
隣のダチが小声で話しかけてきた
「んだよ」
はっと我に帰って
身を乗り出して俺も小声で返した
「お前のせいだからなっ、
俺達のクラスの出し物がこんなんになったのもっ」
「はぁ??」
急にそう言われてダチを睨むと、
ダチはその倍の眼力で俺を睨み返して
黒板に指を指した
そして、その指の示す黒板の文字に目をやると、
ひやりと額に汗が流れる
「お前があんな事言ったからだかんな!
馬鹿っ!あほっ!ろくでなしっ」
「・・・あー。うん。ごめん」
ろくでなしは酷くね?
俺だって思ってなかったよ。
あの時、俺が適当に提案した出し物の候補が、
まさか本当に採用されるなんて。
ごめんごめんと手を合わせてダチに謝って
俺は姿勢を元に戻した。
そしてふっと息を漏らして
真面目モードに切り替える。
さて、この難関をどう乗り切ろう。
文化祭で、演劇の前に恥をかく事だけは避けたい。
俺はどうすればいい。
机に両肘を付いて、顔の前で手を組み、
俺は頭を働かせた。
演劇も、確かにやりたくない。
だけど、俺はクラスの出し物の方がもっと嫌だ。
喫茶店を提案した自分を殴りたい。
自分で、自分の首を締めることになろうとは。
「じゃあ次、ホール決めるぞ」
先生がそう言うと、
女子がわんさかと手を挙げ出す
男子は全員ドス黒いオーラで
口から魂が抜けている。
盛り上がっているのは女子だけ。
女子だけ(ここ重要)
なぜなら、俺達のクラスの出し物は
「男子も手を挙げんかこらー」
先生ちょっと黙ってて。
なぜなら・・・
「じゃあ提案者の渋谷入れとくぞー」
「ちょっ、ええぇぇぇええぇっ!」
男女逆転喫茶だからです(泣)
つまり、男は女装 女は男装・・・
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