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転校生(ひの りゅうや)
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あの男に、無理やり体を触られそうになった時
丁度、眼鏡と会長が戻ってきて
二人がその男を止めてくれたのは良かったけど・・・
「・・・・あいつ、俺より強い・・・」
教室に戻って椅子に座ると
モヤっと、力で敵わなかった事に苛立ちが生まれた
「眼鏡以外の奴にまで、力で勝てなかったとか・・・」
そりゃ背はむかつくほど高かったし
その分力の差はあるかもしれねぇけど
あいつはあの後、俺の攻撃を
意図も簡単に受け止めていた
「・・・・ムカつく(怒)」
これだから背の高い奴に負けるのは嫌なんだよ。
どうせ俺なんかの力どうってことねぇとか
心の中で思ってんだろ(怒)
なんだぁあいつ。
転校生とか言ってたよな?
この時期になって、なんでそんな奴が・・・・
あの男の事に腹を立てていた時、
ふと、教室の隅にある大崎の席へと目をやった
「・・・・大崎は学校に来てねえのか」
秋人からの返事もねえし。
やっぱ何かあったのか?・・・・
机に肘を着いて、あの巨人と大崎達の事を考えながら
俺は午後の授業を受けた
そして、放課後
「おお〜姫〜!昼方振りやのぉ❤︎」
会長に言われた通りに生徒会室に来ると
あの巨人が目を輝かせながら俺に抱き付いてこようとした
「触るな」
「ぶはっ」
そんな巨人の顔を、眼鏡は手で押さえ付けて
俺を背中に隠してくれた
「な、なんや・・・ハグくらいえいやんかぁ」
イテテと言いながら、そいつは顔を擦り
少しションボリした態度を取った
「むぅ・・・なんや都会の奴はつれないのぉ
もっとフレンドリーになろうや」
「得体の知れないお前と連むつもりはない」
「ひ、ひどぉっ!!」
俺の前で、眼鏡とそいつが並んで立つと
本当に、俺は高身長を殺したくなる。
つかこの巨人、眼鏡よりも高い・・・?
「・・・っ」
む、ムカつくっ
なんかムカつくぞそれは!!
「二人とも、少し静かにして」
そんな事を考えながら、また腹を立てていると
眼鏡とその男が言い争っているのを見兼ねた会長が
そう言ってはその場を静めてくれた
「成海がこれ以上不機嫌になる前に
自己紹介してくれる?」
そして会長は、はぁっと息を漏らして
その男にそう言った
「おお!そうやな♪んじゃ、自己紹介するな!」
にししっと笑ったその男は俺達の方を向いて
両手を広げて嬉しそうに自己紹介を始めた
「日野龍也!高知から来た生粋の土佐の男ぜよ!
訳あって第二の人生を歩む為にここに来た!
俺の事は龍って呼んでや♪」
こ、高知?・・・・四国から来たのか?
だから、聞き慣れない方言を使ってたのか・・・
「姫には二回目やな♪自己紹介するの♪」
「俺は姫じゃねえ!やめろ!」
「ええ〜なんでやぁ〜!可愛い呼び名やんかあ」
「日野、新が困ってるからやめて」
俺がこいつを睨んでいると
「じゃあ今から僕達の事を簡単に紹介するね」
会長がそう言って俺達の名前を巨人に教え始めた
「で、・・・最後に大崎忍。
彼は今日学校に来てないから
また後日紹介するよ」
そして、生徒会の全員の名を教え終わると
何やらこの巨人はうぅ〜と頭を悩ませていた
「よしっ!」
そして、ポンっと何かを思いついた顔をしては
くるりと眼鏡の方を向いた
「よろしくな!ナル♪」
「・・・・は?」
にかっと笑っては、眼鏡の事をそう呼んだ
「ぷっ(笑)」
てか・・・・・・ナルって(笑)
眼鏡がブワッと黒いオーラを放つ後ろで
俺は肩を震わせながら、必死に笑いを堪えていた
「で、いっちゃん♪」
そして、くるりと会長の方を向いては
会長を指差してそう言った
「・・・・・・ん?(怒)」
会長は、にこっと笑って首を傾げていたが
目は笑っていなかった
初対面で、しかも会って一日も経ってないのに
この男は俺達にあだ名を付けてきた
「ほんで、改めて仲良ぉしような❤︎姫❤︎」
「「「(怒)」」」
そして最後に、俺の方を向いて
そう言ったこいつの言葉に、
生徒会室に何やら殺気が充満した。
眼鏡と、会長と
そして、俺のな。
「ひ・・・・・姫?(怒)」
「忍かあ〜♪その子にもはよう会いたいわあ〜❤︎」
プルプルと拳に力を入れていた時
そんな俺には目もくれず、
この男は大崎の事を何と呼ぼうか考えていた
「っ・・・つか、なんで俺だけっ」
姫なんだよっ!?(怒)
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