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新の決意
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「……ぅ…」
ゆっくりと目を開くと、そこはベッドの上だった。扉の向こうからシャワーの音がしてて、枕に顔を埋めると甘い香りがする。
「……腰いてぇ…」
すん、ともう一度枕のにおいを嗅ぎながら腰を摩る。まだ寝起きでぼぅっとするけど、次第に意識はハッキリしてくる。
最近、毎日の様に学校が終わると眼鏡の家に来るようになった。
そのまま泊まる事も多くなって、朝一緒に学校へ登校するのなんて当たり前のようになった。
体育祭が三日後に迫ってて、お互い家に着く頃には疲れ果ててんのにヤる事はきちんとヤってる。
「はぁ……」
昨晩の事を思い出しながら寝返りを打ち、仰向けになると、丁度部屋の扉が開いた。
「起きた?」
「…………」
タオルを頭から被り、毛先へと滴る水を拭きながら俺に視線を寄越して来たのは他でもない。
眼鏡だ。
「お前もシャワー浴びる?汗かいただろ?」
「……まだいい…」
「………そっか。」
「………」
眼鏡の髪先からポタリと雫が床に落ちる中、顔を背けてみると、ベッドがギッ、と軋んだ。
「…おい…お前風呂入ったばっかだろ。」
「うん。けどいい。」
「………」
風呂に入ったばっかの眼鏡は、汗だくの俺に抱き付いてきて、首元にチュ、と軽くキスをして来た。
眼鏡の髪から俺の肌に冷たい水が落ちて来て少しだけひやりとする。
「新さ、痩せた?」
「は?別に変わらねえけど…」
「…いや、痩せただろ。前はもっと抱き心地が良かった。」
「はっ⁉︎」
“前”は?
なんだよ、今は良くねえってか?
「ただでさえ体小さいんだから、もっと飯食って太れ。」
「余計なお世話だくそ眼鏡…」
「あ〜、そんな口利いていいんだ?」
「いっ‼︎」
言葉を返すと、その瞬間ガブリと肩を思いっきり噛まれる。
何しやがんだ‼︎と腕を振るってみたけど、その腕はすぐ眼鏡に掴まれてあっという間に上から覆い被される。
「ほら。もっと飯食って力付けねえと、これから先もこうやってすぐ俺に良いようにされるぞ?」
「っ…うるさい退け‼︎てめえなんかすぐ負かしてやる‼︎」
ニヤニヤ顔で俺を見下ろす眼鏡にすげえ腹が立って、ジタバタと足をバタつかせて必死で抵抗してみる。
けどこいつの言う通りで、俺は力でこいつに敵わない。
「くっそ、いつも見下しやがって…」
「見下してねえよ。」
「見下してんだよ‼︎」
「……なに怒ってんだよ…」
「うるさい怒ってるわ…」
「そこ『怒ってない』って言うとこだろ。」
「……っ…うっせえ…」
こいつと付き合い始めて半年以上経つのかな?
「いつか俺がてめえを抱いてやる。」
「はっ、そりゃ楽しみだ。」
相変わらず、眼鏡はムカつく。
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