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俺逹は Share one's fate ~運命を共にする~
メール
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オープンハイの晩、急に鬱夜のケータイがなった。見てみれば、全く知らないアドレスからのメールだった。
何だろ?と思い、中を見てみれば、件名なし。だが、本文をみて驚いた。高本智代梨と書いてあった。
(なんで、あの子が俺のメアド知ってんだよ。)
件名:なし
本文:こんばんは高本智代梨です^ ^
やっぱり高城先輩のこと諦め
られません!好きです!
1週間だけでもいいのでつきあ
って下さい(>人<;)
返信まってます。 end
(…え?)
背中がゾクっとし、固まってしまった。女って怖え…。
そもそもこれには返信しないほうがいいようなきがした。どこからか鬱夜のメアドを入手し、こうして送ってきた。かなり不安を感じてしまう。だが、相手に期待させてはいけない。
(どうしたら最善なのか、悩むな。)
とにかく今は返信しないことに決めた鬱夜はそのメール画面をスクリーンショットし紅咲に送ることにした。
紅咲に対する態度はかなりのものだが、鬱夜自身は頼りになる幼馴染だと思っている。
紅咲に送り終わったところで、ドアがノックされた。
思わずビックリしてしまったが、平常心を装い、返事をする。
「兄さん。入るよ?」
ノックの主は連だった。
「どした?」
「いや、一緒に寝ようと思って。」
「そっか、俺も寝る。」
今のこの歳になっても、一緒に寝ることに抵抗を感じないことは改めて凄いなと思う。
連の顔を見ると安心感からか眠気が襲ってきた。目を開けれないほどではないが、転がりたい。
「今日のオープンハイどうだった?楽しめたか?」
ベッドの中で2人向き合った状態の鬱夜は聞いてみた。正直楽しくなかったのなら生徒会の方で改善が必要だ。だから、率直な感想を聞いてみたかった。
「すっごい楽しめたよ。なんていうか生徒達のプレゼンが他の学校より上手い気がする。」
そっかと安堵の表情で相槌をうつ。
「あと…。」
「あと?」
「俺やっぱり軽音部入るよ。自由に自分を表現できるのがいい。ま、兄さんの近くにいたいっていうのが一番の本音だけど。」
イケメンな顔で微笑まれた。そこまで連が考えていたなんて思いもよらなかった。思わず顔が熱くなっているのがわかる。
(そんな顔で見ないでほしい。)
鬱夜の中で連に対する気持ちが変化していることが自分自身でも理解できた。だが、自分が連に対するこの気持ちを受け入れて、大丈夫なのだろうか。世間一般からも、鬱夜の勝手な気持ちに巻き込まれた連本人にとっても…。迷惑ではないだろうか?
今の関係を崩したくない。
潰したくない。
壊したくない。
何より、透子さんや来栖さんはどんな反応をする?…考えれば考えるほど不安が募る。
「兄さん?」
「あ、ああ。ごめん何?」
自分の世界に入っていた鬱夜に気づき連が心配してきた。
「いや、特にないけどさ。兄さん悩み事や心配事があるなら俺にもいえよ?隠されている方がきついときだってある。それに、いつも俺は兄さんと一緒だよ?兄さんのことが好きっていうのも本当だし。ただの家族愛だけじゃないから。って聞いてる?」
「心配事…か。お前は時に鋭いとこ突いてくるよな。ありがとう、大丈夫だよ。」
ならいいけど。と連は鬱夜の布団にくるまり、さらに鬱夜と密着した。
密着されたことにより安心した鬱夜も同じ布団にくるまり二人で眠りについた。
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