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☆明けた朝にしおりをはさみました!
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☆明けた朝
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結局 蓮は朝の3時になっても帰ってこなかった……。
泣きすぎて頭がボーッとする。目がヒリヒリする。それでも止まらない涙。
止まることなく頬をつたっていく。
ボロボロボロボロ……
止まらない…。もう体中の水分が全部 涙で出るんじゃないかと思った。
俺は それから何だか寝れなくて…寝たくなくて…ずーっと蓮をアパートで待っていた。
チクタクチクタク
もう朝の4時……まだ携帯に電話の一本もない……。
俺がかけても出てくれないし……。
どこにいるの。なにしてるの。……誰といるの……?
昨日は何をしていたの…?
俺は……浮気相手よりも下の立場なの…?
俺は……蓮のなんなの……?
疑問がつぎつぎと出てくる。蓮に聞きたいことがたくさんあるよ……。
「蓮……蓮……れ……ん……」
声が枯れるくらい蓮の名前を呼ぶ。でも、それに応えてくる声はない。
またボロボロボロボロと涙が流れる。
すると
カチャカチャと鍵を開ける音がした。
バッと顔をあげた。……蓮だ……
蓮が……帰ってきた………!!
内心 少し嬉しくなる自分が悔しくなった。
ガチャッとドアが開く音がする。
バクバクバクバク……心臓の音が響く。
ヒヤッと冷や汗をかく。
ど、どうしよう……。なんて顔で会えば……!!
トントントントン…。足音がリビングに迫ってくる。
どうしようどうしようどうしようどうしよう……!!!
いざとなると怖気づく俺…。
そこで俺がとった行動は……
「……えっ、あっ明…!?」
「…………。」
寝たふりだった……。もう何でも良い!
………バレませんように…!!
「……明……寝ちゃってるのか………
ずっと……待ってたのかな…」
蓮の優しい声が聞こえる。それだけで鼻の奥がツーンとなった。
泣いちゃダメだ!!バレる…!!
そこで蓮が俺の頬を優しく撫でた。
「……泣いた跡……。
明ぃ……本当に……ごめんな……。」
蓮の泣きそうな声。なんでぇ…?どうして蓮が泣きそうなの…?
泣きたいのは…俺だよ……、蓮……。
「………っ…、ぐすっ……うっ、………蓮…。」
これ以上 寝たふりをするのは無理で、限界で、無意識に涙が流れていて蓮の名前を呼んだ。
「あっ、明!?起きてたのか…?」
完全に寝ていると思っていた蓮は、かなり驚いていた。
そこで俺はムクッと起きて蓮をまっすぐに見る。
俺は意を決して蓮に告げた。
「蓮……昨日はどこにいたの…?」
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