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熊谷先生の憂鬱4にしおりをはさみました!
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熊谷先生の憂鬱4
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(熊谷先生語り)
「島田よ。山本連れ込んで何してんの?」
「うわっ、熊谷先生っ。」
座ってくっついていた2人は、弾かれたように驚いて離れた。
とりあえず、服は乱れてないので安心する。
よし、セーフ。未遂で食い止めた。
「熊谷先生こそ何してんの?」
俺が1番嫌いな質問に質問で返す、質問返しをやってきた。
「まず、島田から答えろ。」
「さぼり?休憩的な?だよね、山本先輩。」
二人で顔を見合わせている。
キスとか言ってたから、今からいろいろ始める気だったんだろう。
島田がやりたかっただけだろうな。
「山本まで巻き込むな。それに、屋上は立ち入り禁止。」
「だってえ、加瀬先輩と会うなら俺と会ってくれってこの人が言うんだもん。」
山本………。
そこまでして加瀬と島田を止めたいのか。
最近の山本は男前が台無しだ。
以前は爽やかでクールだったのに、今はなんというか犬っぽいというか、残念だ。
島田がにやにやしながら俺に近づいてきた。
「熊谷先生、葵君と何かあったの?」
島田が近づいてくるとロクなことがない。
何かあったことを予想しているから、聞いてるんだろうよ。
うっとおしいな。
「別に……何にもない。」
「ふうん。お昼も教室で食べることになったし、全く熊谷先生の事を言わなくなったんだよね。聞いてもはぐらかされるだけだし。」
島田はさらに続けた。
「熊谷先生は葵君のことが好きでしょ?葵君もたぶん好きだよね。見てて分かるし。
先生と生徒だもんね。おおっぴらには会えないから、葵君可哀想だよね。我慢しなきゃだし、僕なら絶対に耐えられない。」
島田はさらに、かわいそーと言って
くねくねしていた。
うるさい、分かってる。
不安なのも想定内だし。
会って、安心させてあげたいのに、連絡取るのにも苦労してる始末だ。
だから困ってる。
「お前ら、今からでも授業出ろ。邪魔だ。」
ブーブーいう島田と山本を追い出して、屋上でゴロンと横になった。
コンクリートの固さが背中に伝わる。
今日は雲の流れが速い。
さて。これからどうしようか。
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