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3日目 2にしおりをはさみました!
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3日目 2
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颯人の座っている、ソファーに行った。
「咲の身体のサイズを、測らせて欲しい」
突拍子もないことを言われる。
「僕のサイズ、ですか?」
「うん、俺服を作っているんだけど…」
「あ、姫の専属のデザイナー兼スタイリストという話は、愁先輩から聞きました。それが、颯人先輩なんですか?」
『なら、話が早い』という顔をして、颯人は話を続けた。
「俺の周りに愁とか、茉莉とか身長の高いのはいるけど、咲ぐらいの身長の人のモニターが欲しいんだ」
「僕で良ければ!」
「ありがとう。じゃあ、お願い」
咲は快く引き受けた。
『頼まれれば断れない性分』と、天が言った通りだった。
「リラックスして」
そういうと、颯人は咲の身長や腕の長さ等を測ってはメモをしていく。
「あ、あのっ、颯人先輩は編み物していると聞いたのですが!」
「あぁ、愁から?手芸は得意だから、何でも出来るよ」
颯人は少し考えてから、咲を測る手を止めてスマホを操作し始めた。
「ん…これかな」
咲に画面を見せた。
そこには、可愛らしい女の人がケープを纏っていた。
「コレが、俺と愁が出会った時の作品」
「え?このケープですか?!」
「うん、そう」
すごく細かいレース編みが施されていた。
「颯人先輩は本当にすごいですね!!愁先輩が感動したの、わかります!」
「そう言ってもらうと…嬉しい」
珍しく颯人は照れていた。
「綺麗な人ですね」
写真に写っている人に、このケープはよく似合っていると思って聞いたら…
「俺の母親」
淡々と話されて、咲は止まってしまった。
「…え??お母さんですか??!」
「実母、この人不器用だから手芸が出来ない。だから俺が作ってあげた」
「わぁ、すごく優しいのですね」
颯人は無口で顔を見ると怖そうだが、母親の為に手芸を始めたらしい。
「…次、ウエスト測るから」
「はい」
照れ隠しなのかスマホを机に乱暴に置き、咲の身体を再度測り始めた。
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