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236 (R18)
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濡れた慧の身体を抱き上げ、文句を言わさず浴室を出る。拭うことをしなかった水滴が廊下を濡らすが、そんなものには目もくれず寝室へ直行した。
できるだけ丁寧に、けれど一切の無駄を許さず慧の身体をベッドに横たえる。掛け布団代わりに使っているタオルケットを剥ぎ落せば、シーツの海にあるのは愛しい恋人の姿だけだ。
薄い布1枚でさえ邪魔で、煩わしくて仕方ない。
「リカちゃん?」
何も聞かされず、何も告げられずに連れて来られて困惑しているのだろう。首を傾げて見上げてくる慧に微笑みかけ、覆いかぶさった。
「ちょっ、リカちゃん!」
そのまま慧の下肢に顔を埋め、緩く勃っていたものを舐め上げる。味のしないはずのそれは、まるでアイスクリームのように甘い。それなのに、熱い。
熱くて熱くて、触れた舌が解けてしまいそうだ。
「や、リ……カ、んんっ……ん、あっ」
小刻みに震える指が、おずおずと頭に添えられる。もっと押し付けようとする動きと、止めろと制止させようとする理性が戦っていることがわかる。
「ごめん、もう我慢できない」
我慢なんて最初からできていなかった。初めて触れた時から……いや、初めて目の前に本物の慧を見た時からできていなかった気がする。駄目だと言い聞かせるふりをして、それでも慧の手をとった自分を擁護していた気がする。
これだけ我慢して、それでも手放せないのだから仕方ない。
そう言い聞かせて自分を肯定してきた。それを後悔したことはないけれど、正しかったのかわからなくなる。だから鹿賀や蜂屋のように、過去のことを引きずるやつを見ると頭が痛くなる。
そして慧がそんなやつを気にかけると酷く苦しくなる。
俺にそうしたように、全て受け入れてしまうんじゃないか。そう思うと居てもたっても居られなくて、何も考えられないようにしてしまいたいと思った。
途切れることのない嬌声を聞いて、打ち震えるものを愛でて。快感だけを与え続ければ、何も考えられなくなる。
その証拠に、慧の理性はとうに姿を消し、今は欲望だけを追いかけていた。
離すまいと力の込められた指。自然と動く腰に、深くまでを求めて開く腿。ねっとりと絡みつけた舌を甘受し、惜しみなく蜜を零す起立。
とろとろと伝う先走りを吸って、まだ足りないと割れ目に舌先を捻じ込む。
「あっ……ひ、い、ああっ」
もっと啼いて、もっと求めてほしい。誰にも見せない姿を、俺だけには見せてほしい。
欲に塗れた気持ちを伝えるべく、激しさを増した口淫。好きだから悦くしてやりたい気持ちと、好きだからこそ壊してしまいたい気持ちが止まらない。
もっと、もっと。もっともっと──。
「ふ、もっ……あ、もっと……、やだ、もっと」
考えていることが口に出たのかと思った。けれどそれは俺からではなく、俺の下で身体をくねらせる慧からだった。
「リカちゃ、もっと……もっと、して」
「慧?」
「やだ、止めんな、もう出るから……イ、きたい」
荒い吐息の合間に強請られて、それを否だと言える男はいないと思う。ましてや相手が世界で1番、この人しかいないと思っている恋人なら当然だ。
限界が近い慧のものを再度口に含み、ちろちろと舌を這わす。一層大きく育ったそれは、本人が申し出た通り絶頂を目指して膨らむ。
まるで、ここにいるぞと主張しているように。そんなことをしなくても、他は見えないのに。
「いいよ、出して」
いつでも準備はできていると告げ、片手をその奥へ。知った快感に次を予期している蕾は、ひくひくと震えていた。指先が触れると自分から飲み込むように、とろりと口を和らげる。
なんて愛しいのだろう。そして、なんて淫らで愛らしいのだろう。
眩暈がしそうなほど全てが恋しい。
「や、やだ!!そこ触ったら……やっ、だめ……だめ」
自分から誘い込んだくせに嫌だと首を振り、けれど出て行くなと指を締めつける後孔。襞を掻き分けた先にある粘膜に触れ、擦りながら根元まで押し込む。
「やっ……ああっ……あ、やっだ」
啜り上げる音が響く箇所から、唾液と蜜が流れる。指だけでなく全てを飲み込む蕾は、もっと蕩けて口を開く。
足りないと。こんなものじゃ満足できないと訴え、それに従ってもう1本。揃えた2本の指で弱い箇所を突き、グッと押し込んだ。
「出るっ、もう出………っちゃ……ひっ──ああぁっ……ぁ」
迸った白濁は全て俺の中へ。1滴たりとも残さず、身体の奥の奥へ。
こうしてまた、俺は慧に近づけた。それが嬉しい。
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