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22.おやすみなさい(R18)
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添えられただけのリカちゃんの手に、自ら腰を振ってそれを擦りつける。触れる節張った指が気持ち良くて、熱が集まったモノが冷やされるのが堪らない。
次第にリカちゃんの手の温度が上がっていく。それは俺の熱によってなのか、それとも俺のモノが冷まされたのか、わからない。
けれど、ずっとずっと。どんどんと熱くなっていくから後者ではないだろう。
「あっ、や……やだっ、そんな」
リカちゃんの手を使って自慰をしているような、そんな感覚。
こうして2人の体温が混ざっていくのが嬉しくて、もう閉ざすことのできない口から常に声が出る。
自分のものじゃないと思いたくない声が。自分のものだって、わかりきっている声が止まらない。
「ふ……あっ、あ」
「俺の手、そんなに好きなんだ?慧君の腰、もう止まらなくなっちゃったもんね」
「違う、これはっ……そんなんじゃなっ、ああ、やだ、やだやだ」
もっと強く握って、もっと熱くなって。
俺の弱いところを熟知してるのだから、もっと責めて。もっともっと責めて。
正常な判断が出来なくなった身体が暴走する。目先の快感だけを求めて、どうすれば気持ち良くなれるのか……それしか考えられなくて。
「リカちゃんっ、リカ……ちゃ、ああっ、あ、う」
どんな声で呼べば応えてくれるのかを、俺は知っているから。手を伸ばせば受け止めてくれることも、縋りつこうとする指が避けられないことも知っているから。
頭の片隅で卑怯だと思いつつ、俺はリカちゃんを求めた。
実際はうつ伏せにされているのだから、リカちゃんに指は届かないのだけれど。それでも、俺の要求をリカちゃんは無視しない。
「本当、慧君は俺のことを良く分かってる」
ため息交じりに呟いたリカちゃんが、俺の身体を仰向けにしてくれる。拓けた視界には、困ったように微笑む恋人がいた。
「何年経っても、俺は慧君のおねだりに弱い。それって確信犯?」
「……っ、何のことを言ってるのか、全然わかんない」
「まあ別にいいんだけどね。慧君になら踊らされても、思い通りに扱われても弄ばれても。慧君にだけは、何をされても嬉しい」
その一言を言われた方が嬉しいだろうって、思った。それはあからさまに態度に出てしまったらしく、気づいたリカちゃんが耳元で囁いてくる。
「ねえ慧君。今、嬉しくてちょっと零しちゃったでしょ?可愛い」
「そんっ……なっ、な、ああっ……ひっ、ああっ」
「ほら。さっきよりも濡れて、ぐちゅぐちゅ鳴ってる。嬉しい嬉しいって泣いてるみたいで、可愛い」
ぐちゅ、ぐちゅ、といやらしい音を立てて扱かれる。ドロドロに溶けた俺のモノは、もう何が何か判別できないぐらいに駆け足で頂上へと向かって行った。
握られているだけなのか、擦られているのか。指でグリッとされたのか、爪で引っ掻かれたのか。
何もわからない。何も……何もわかんないのに、わかることがあった。
どうやら今日の俺は『我慢』って言葉を忘れてしまったみたいだ。それとも、その言葉なんて初めから知らなかったのかもしれない。
「あ、う、っあ、あ……ああ──っ、く……ううっ」
何も告げることなく爆ぜたモノが、白く粘る欲を吐き出す。どく、どくと止められないまま、リカちゃんの手を汚した。
綺麗なリカちゃんの綺麗な手を汚して。そして。
「やっばぁ……久しぶりの慧君の味、たまんないね」
潔癖症のはずのリカちゃんは、残すことなく手に放たれたそれを舐めとった。
一滴たりとも、残すことなく。
その姿があまりにも卑猥で、あまりにも似合っていて、見ているだけで頭がおかしくなりそうだったからかもしれない。何が理由かはわからない、けれど。
俺の意識はそこで途絶えた。
次に目覚めた時、きっとリカちゃんはいない。それなのに、まるで瞼が縫い付けられたかのように重たくて、開けられなかった。
ああ……また、おやすみを言えないまま夜が過ぎてゆく。
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